研究課題/領域番号 |
13440051
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
浦川 肇 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50022679)
|
研究分担者 |
金子 誠 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10007172)
内田 興二 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (20004294)
麻生 透 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (00111352)
伊藤 仁一 熊本大学, 教育学部, 助教授 (20193493)
有澤 真理子 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (50312632)
|
キーワード | 熱核 / 鋭角三角形分割 / グリーン核 / チーガー定数 / 境界値問題 / 固有値 / 離散計算幾何 |
研究概要 |
リーマン多様体のスペクトル、熱核の研究では、極を持つリーマン多様体の放射曲率が無限遠方で距離関数の逆数の位数で定曲率-1に収束するという状況の下で、ある定数以下の固有値の非存在を示し、ドンネリの結果を拡張した。さらに共形的に挿入された一様に有界な平均曲率を持つ曲面族の熱核を解析し、バブリング現象が起こって熱核が分裂してゆく様子を詳しく解析した。 様々な離散計算幾何学の研究を行い、正20面体の表面を、鋭角三角形分割する三角形の最小個数が12となり、非鈍角三角形分割する三角形の最小個数は10であることを示した。任意の球面三角形は10個の鋭角三角形に分割され、個数10は最良であるという結果を得た。また、2次元トーラス等で最小カット軌跡の長さがその直径の2倍以上になることを示した。 無限グラフの熱核、グリーン核、チーガー定数の一般的な評価を得た。すなわち、準正則な無限グラフを考え、その熱核、グリーン核、チーガー定数などを完全に決定し、任意の無限グラフについては、出次数、入次数等による幾何学的量を用い、準正則な無限グラフの熱核、グリーン核、チーガー定数と比較することができるという、結果を得た。この結果は最良である。 リーマン多様体内の有界領域について、ノイマン境界値固有値問題の固有関数の境界での値のデータからリーマン多様体内の有界領域の内部の状況を決定する問題(ゲルファントの逆問題)について、肯定的な答えを得た。
|