軟ガンマ線リピーターSGR 1900+14をアクシオン線源としたアクシオン探索実験を行なった。バースト時のアクシオン光度は太陽のアクシオン光度に比べて約8桁大きなものと考えられる。また、SGR 1900+14は通常の中性子星に比べて約2桁磁場の大きな天体(magnetar)と考えられているので、バーストを起こさなくても、通常の中性子星に比べてPrimakoff変換による定常的なアクシオン放射が大きくなると期待できる。 今回の観測では約80日に渡りSGR 1900+14を観測したが、この間にガンマ線バーストは起こらなかった。しかし、前回の太陽以外の天体からのアクシオン観測実験に比べて、約一桁低いアクシオン光度の制限を付けることができた。これは太陽以外の天体の直接観測によって得られたものとしては、アクシオンに対する最も厳しい制限を与えるものである。
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