研究分担者 |
加藤 静吾 山形大学, 理学部, 教授 (70013422)
下浦 享 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10170995)
寺西 高 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10323495)
桜井 博儀 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70251395)
梶野 敏貴 国立天文台, 理論部, 助教授 (20169444)
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研究概要 |
平成15年度の本課題の研究は、関連する2次ビーム生成分離器の性能向上のための開発や、今後の新しい研究のための開発を含め、次の3つに分類される。 (1)本課題の実験的研究で必要な実験装置の開発をすすめた。とくに、低エネルギー二次ビームの純度を上げるために、二次ビーム生成分離器CRIBの後段に設置したウィーンフィルターにビームを通し、実際の性能をテストした。^<14>Nから得られる^<14>Oビームでは、これまで約80%であった純度が100%という好結果が得られた。なお、ウィーンフィルターの透過効率は、約50%であった。またウィーンフィルターを使用する場合には、通常用いられるデグレーダを用いずに済むことから、ビームサイズが、大幅に小さくなることがわかった。これらから、ウィーンフィルターは、本実験に使用することが可能となった。 (2)上記CRIBを使った本研究課題の実験を行った。CRIBから得られる^<22,23>Mg,^<25>Alビームを使って、水素の爆発的過程の初期過程を決定づけると考えられるこれらの核種の(p,γ)天体核反応の陽子共鳴準位を調べた.どの系においても新たな共鳴を観測した。これらの解析が現在進行中である。 (3)また、高温高密度下の元素合成の問題として、太陽ニュートリノ問題にかかわる7Be(p,γ)や、ビッグバン直後の^8Li(α,n)^<11>Bを実験的に調べるために、これらの不安定核ビーム生成のテスト実験を行い、これらの不安定ビームが高純度でしかも大強度で得られことを確認し、本番の実験に向けての目処をたてた。
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