研究課題/領域番号 |
13440072
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大崎 敏郎 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (80262327)
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研究分担者 |
嶋 達志 大阪大学, 核物理研究センター, 助手 (10222035)
永井 泰樹 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (80028240)
井頭 政之 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (10114852)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | ^<18>O / 中性子捕獲断面積 / 即発γ線 / s-過程 |
研究概要 |
本研究の目的である^<18>OのkeV中性子捕獲断面積の正確な値は、恒星内s-過程や宇宙初期のクォーク-ハドロン相転移が1次であった場合に予想されるバリオン密度非一様ビッグバン等の宇宙元素合成で重要である。また^<18>Oのような軽核の同位体は、準位密度が粗であるため、共鳴反応と直接反応との間の干渉効果を測定するのに適している。 本研究では、30keVでの^<18>Oの中性子捕獲測定を実施した。このエネルギー領域での反応率はs-過程で重要なデータである。実験は、本補助金で購入した^<18>Oを同位体濃縮した重水試料にパルス化中性子を照射し、中性子捕獲後の即発γ線および中性子飛行時間の2次元データをリストモードで収集した。また断面積を求める際の標準試料としてAu試料の測定も行った。 解析の結果、^<19>Oの基底準位、第1励起準位、第2励起準位への直接捕獲γ線を同定し、第2励起準位への捕獲分岐比が約50%と一番強いことが、即発γ線法を用いることによりはじめて実験的に明らかにされた。全捕獲断面積は、平均中性子エネルギー42keVにおいて8.5±1.7μb及び65keVにおいて11.9±1.8μbと得られ、ドイツのグループが放射化法で求めた値、7.93±0.70μb(kT=25keV)と誤差内で一致した。 また、本研究で得られた成果を、本年度9月にプラハで開催された国際会議"Capture Gamma-ray Spectroscopy and Related Topics"で発表を行った。
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