研究課題/領域番号 |
13440076
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
青木 健一 金沢大学, 理学部, 教授 (00150912)
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研究分担者 |
駒 佳明 金沢大学, 理学部, 助手 (00334748)
鈴木 恒雄 金沢大学, 理学部, 教授 (60019502)
寺尾 治彦 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (40192653)
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キーワード | 非摂動 / くりこみ群 / カイラル対称性 / QCD / 対称性の自発的破れ / シミュレーション / 格子ゲージ理論 / 有限温度 |
研究概要 |
非摂動くりこみ群方程式は、無限次元の汎関数空間内のフローを表現する汎関数微分方程式である。この方程式を数値的に解くには、適当な部分空間を用意して、その部分空間へ射影された方程式を解くことになる。ある問題に対して十分な部分空間が何であるのかは事前にはわからない。従って、実際に方程式を解きながら、部分空間を変更あるいは拡大して系の本質的な構造に迫っていくことになる。 このようなタイプの数値解析を行うには、まず、解析的数式処理によって問題を変形し、次に、十分なメモリ容量と速度を持った計算機で長時間計算させることになる。本年は、このための計算サーバーを導入し、チューニングを行った。ペンテイアム4CPUを12台結合したPCクラスタと呼ばれる並列型の計算機で、マセマテイカによる数式処理とfortran及びCによる数値計算が可能である。 QCDにおけるカイラル対称性の破れにおいては、多フェルミオンの有効作用をどのように構築して部分空間を構成するかが課題となっている。ゲージ不変性を大幅に改善する部分空間が提案されているが、それを用いて、有限密度系、有限温度系を含む広い範囲の理論への適用を試みた。 非摂動くりこみ群による解析によって、超共形理論に結合した、超対称標準模型を考察した。そこでは、クォークやレプトンの大きな異常次元のために、湯川相互作用の大きさに階層的な構造が生まれることがわかった。
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