研究課題/領域番号 |
13440076
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
青木 健一 金沢大学, 理学部, 教授 (00150912)
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研究分担者 |
出渕 卓 金沢大学・理学部 (60324068)
鈴木 恒雄 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 教授 (60019502)
寺尾 治彦 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (40192653)
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キーワード | 非摂動 / くりこみ群 / カイラル対称性 / ゲージ理論 / トンネル効果 / 自発的対称性の破れ / 有効相互作用 / 相構造 |
研究概要 |
本研究の目的は、非摂動くりこみ群の手法を用いて、力学的な自発的対称性の破れであるゲージ理論におけるカイラル対称性の破れを研究することにある。 ゲージ理論におけるカイラル対称性の自発的破れはシュウィンガー・ダイソン方程式によってよく調べられてきたが、ゲージ不変性を破っていることが大きな不満であった。非摂動くりこみ群の方法は、局所ポテンシャル近似を行って更にいわゆるはしご部分だけのβ関数を採用するとちょうどはしご近似のシュウィンガー・ダイソン方程式と等価な結果を与える。すると、はしご部分以外のβ関数への寄与を求めて加えることによって、自動的にはしご近似を越えた計算が可能となりゲージ不変性が回復するはずである。そこで、はしご近似の基本的な要素であるボックス型のβ関数ダイアグラムにクロスボックス型のダイアグラムを全て対等に加える近似が考察されてきた。それに更に、クォーク場の異常次元を考慮に入れることによって、ゲージ不変性を大幅に回復した結果が得られている。また、有限温度、有限密度におけるカイラル対称性の破れの回復、あるいはカラー対称性自身の自発的破れが、重イオン衝突実験の発展とも相まって集中して議論されているが、非摂動くりこみ群をこのような状況に拡張してβ関数を評価し、相構造の温度と密度依存性を議論した。 非摂動くりこみ群方程式を厳密に解ける例はあまりないが、1次元の場の理論である量子系においては、有効相互作用の最近接性が失われないという特徴のために、相互作用空間が狭まり、厳密な計算が可能になる。イジング模型の例はよく知られているが、これを、通常の1次元ポテンシャル問題に適用し、β関数の性質、2局所ポテンシャルの性質について考察した。また、イジング模型においても、遠距離相互作用を加えると自発的対称性の破れが生じる事が、散逸量子系の模型として議論されているが、この問題についても、β関数と関数空間を拡大しながら臨界相関を求める方法を考察した。
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