研究課題
基盤研究(B)
昨年度までに、単一ピクセルのTES(超伝導遷移端検出器)型カロリメータを用いて世界レベルの優れたエネルギー分解能達成できたので、今年度はさらに多素子化に向けてマッシュルーム形状の吸収体をつけた素子について性能評価を行った。その結果、精密な形状の吸収体形成に成功し、カロリメータとしての性能は吸収体の材質などに大きく影響を受けることがわかった。これらの結果を7月にイタリアで行われた第10回低温検出器国際学会(LTH-10)で発表を行い、論文として出版した。またTES感度の磁場依存性を調べることで、カロリメータ性能が超伝導臨界電流の大きさで制限されることを明らかにし、3月にフロリダで開催されたTES国際Workshopで発表を行った。カロリメータを冷却するための断熱消磁冷凍機(ADR)の開発も行っており、共同研究を行っている理化学研究所宇宙放射線研究室の三原によって設計・製作されたADRを整備・改良することにより、100mK以下で8μK程度の優れた精度で温度コントロールできるシステムを構築し、X線発生装置と組み合わせて動作させることに成功した。2005年度打ち上げ予定のX線天文衛星Astro-E2に搭載されるカロリメータ検出器XRSのNASAゴダード研究所での地上較正実験にも参加し、期待通りの優れたエネルギー分解能を発揮することを確認、ピクセルごとの性能の違いやエネルギー依存性などを調べた。これらのデータ解析用のコンピュータおよび、TESの製膜用にスパッタターゲット(チタンと金の2種類)を購入した。Chandra衛星の高分散回折格子を使った観測により、X線連星GX301-2の鉄輝線から初めてコンプトンショルダを分離し、投稿論文としてまとめた。
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