研究課題/領域番号 |
13440089
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
嶽山 正二郎 千葉大学, 理学部, 教授 (20163446)
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研究分担者 |
井上 純一 千葉大学, 先進科学教育センター, 助手 (90323427)
三野 弘文 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (40323430)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 高密度励起 / 励起子 / 荷電励起子 / 量子構造 / 希薄磁性半導体 / 磁気光学 / 強磁場 / 励起子磁気ポーラロン |
研究概要 |
ZnSe/BeTeやCdS/ZnSeタイプII量子構造では、単なる励起子発光では理解できない高効率な発光を捕らえ、励起強度およびエネルギー依存性、温度、磁場依存性から荷電励起子や新しい凝縮相からの発光である可能性を示唆した。希薄磁性半導体量子構造では、強磁場スピン選択励起四光波混合測定を行い、反結合励起子分子(スピン5重項)振動子増大にともなう励起子-励起子分子量子ビートを観測することに成功した。また、時間分解バンド端発光測定とその解析から、光学禁制ダーク励起子が局在Mnスピン散乱により、ダイナミクスに大きな寄与を特徴としている事を示した。この系では、Mnの内部光学遷移が励起子分子発光エネルギー近傍に新たな荷電励起子を誘起することを発光励起分光実験から明らかにした。また、希薄磁性半導体2次元電子による磁場下荷電励起子発光スペクトルからスピン1重項、3重項(ブライトおよびダーク)荷電励起子の特徴的なダイナミクスと磁場下でのふるまいを明らかにした。Cd_<1-x>Mn_xTeでの自己束縛型励起子磁気ポーラロンのダイナミクスとその特性を明らかにし、理論との比較から、自由励起子磁気ポーラロンについて発生機構を明らかにした。また、フェムト秒領域光誘起ファラデー回転実験に成功し、励起子磁気ポーラロン形成スピン過程を明らかにするとともにスピンポーラロンに伴う光誘起磁化を捕らえる事に成功した。また、励起子のスピンに依存した相互作用に対しては「繰り込み」の効果が重要であること、また、強磁場中半導体2重量子井戸内の励起子間相互作用では、光の偏光と磁場に応じて、相互作用が定性的に変わりうることを理論的に示した。これは、原子系でのボーズ凝縮でのフェッシュバッハ効果に相当し、励起子凝縮相でも重要である。高密度励起実現の別の手法として、光閉じ込めのフォトニック結晶について理論的検討を行った。誘電体球からなるフォトニック結晶近傍を,高速電子が通過した際に放出されるセミスパーセル放射に関してスペクトル計算を行った。
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