研究概要 |
北海道樺戸山地において,白亜系熊根尻層群より72試料の砂岩と泥質岩の試料採取を行った.これらの試料は,イドンナップ帯のデータと比較する事が目的である.これらの試料は現在分析のため試料調整中である.すでに試料採取を済ませてあるジュラ系の渡島帯試料について選択した74試料の蛍光X線分析は現在進行中であり,それらはこれまで得られているいずれの試料よりも珪長質である.溶液ICPMS分析をニュージーランドの29試料について行い,その特性の解釈については現在進行中である.四万十帯の試料についてはRb-SrならびにNd-Sm同位体分析用に準備を行い,現在分析待ちである.Geological Magazineに投稿したMurihiku帯の論文は受理され,泥質岩の炭素含有量に関する定量性の研究成果も現在印刷中である.イドンナップ帯の主成分・微量成分元素の分析結果は,札幌で行われたPPO-Asia Symposiumで成果の公表がなされた.希土類元素と主成分元素による四万十帯・イドンナップ帯・Torl esse帯の論文は現在準備中である.地球化学的データベースの解析に関しては,チリ人地質学者との共同研究が行われ,その成果は2003年4月に国際誌に投稿予定になっている.また,オーストラリアの地質学者との礫の供給源に関する研究も進行中であり,論文原稿を準備中である.
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