研究課題/領域番号 |
13440151
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
白石 和行 国立極地研究所, 研究系, 教授 (90132711)
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研究分担者 |
大和田 正明 山口大学, 理学部, 助教授 (50213905)
三澤 啓司 国立極地研究所, 南極隕石研究センター, 助教授 (70212230)
本吉 洋一 国立極地研究所, 研究系, 教授 (90211606)
外田 智千 国立極地研究所, 研究系, 助手
小山内 康人 岡山大学, 教育学部, 助教授 (80183771)
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キーワード | 東南極 / ゴンドワナ / SHRIMP / ジルコン / 年代測定 / 地球年代学的標準試料 / 大陸地殻 / CHIME |
研究概要 |
本研究の主な目的は、ロディニアからゴンドワナへの形成テクトニクスを変成岩地質学とSHRIMPを用いた精密な年代学の成果を組み合わせて、解き明かそうというものである. 国立極地研究所のSHRIMP運用の全体に関わる作業として、年代測定のためのジルコンの標準試料とするため、昨年度採集した米国ダルース貫入岩体の岩石、約100kgの試料の粉砕を行った。実験室の整備を待って、新年度早々から、重液による分離に取りかかる予定である。また、国立極地研究所やオーストラリア国立大学が主催したワークショップを通じて、機器の保守や操作性の向上を研究した。さらに、SHRIMPを共同研究へ提供する際の参考にするため、ユーザーとの意見交換会を実施し、今後のSHRIMPによる地球科学研究の展望を検討した。 主な研究成果:大陸地殻の形成と発達をSHRIMP年代学からアプローチするために以下の研究を行った。1)東南極のナピア岩体のモナザイトのCHIME法による年代とジルコンのSHRIMP年代との併用により、33億年〜25億年にいたる岩体形成史の解明した(外田他)。2)東南極のレイナー岩体の変成年代について、CHIME法によってザクロ石に包有されているジルコンやモナザイトの年代の関係から検討した(本吉他)。3)東南極の東ドロニングモードランドの先パンアフリカン期の熱イベントを区別し、ゴンドワナの形成テクトニクスを論じた(白石他)4)東南極の中央ドロニングモードランドの地質構造、火成作用、変成履歴の研究を行った(大和田他、馬場他)。5)本邦の日高山脈の変成年代と日本海拡大時期が一致することを見いだし、日高変成作用の熱源を議論した(臼杵他)。6)本邦の甲府花崗岩体のジルコンU-Pb年代とK-Ar、Rb-Sr年代の比較から、本州弧と伊豆弧の衝突テクトニクスを検討した(斉藤他)。これらの成果は内外のジャーナルに投稿中または新年度に開催される国際シンポジウム等で発表する予定である。また、現在ベトナム・コンタム地塊の年代測定試料を準備中である(小山内他)。
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