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2001 年度 実績報告書

微小隕石衝突による鉱物反射スペクトルの変化:宇宙風化作用と太陽系天体表層進化

研究課題

研究課題/領域番号 13440159
研究機関東京大学

研究代表者

佐々木 晶  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (10183823)

研究分担者 杉田 精司  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80313203)
永原 裕子  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80172550)
柴田 裕実  東京大学, 原子力研究総合センター, 助教授 (30216014)
藤原 顕  文部科学省, 宇宙科学研究所, 教授 (70173482)
留岡 和重  神戸大学, 理学部, 教授 (00201658)
キーワード宇宙風化作用 / 反射スペクトル / 小惑星 / 鉄微粒子 / パルスレーザ / 宇宙空間ダスト / 鉱物混合化 / MUSES-C
研究概要

本研究では天体表面における微小隕石等の衝突をパルスレーザー照射で再現したシミュレーション実験を行うことで微小鉄と反射スペクトル変化の関係を詳細に調べ、宇宙風化作用による天体表面物質の変化とそのメカニズムを明らかにすることを目的としている.本年度は、かんらん石と輝石の混合試料についてシミュレーション実験を行い、宇宙風化作用を考慮した場合でもスペクトルの足しあわせで混合試料のスペクトルを再現することができるのかを確かめた.照射実験のために磁気軸受型真空ポンプを、スペクトル測定のため分光測定機器を購入した。
かんらん石と輝石の混合試料はOl(75wt%)+Px(25wt%), Ol(50%)+Px(50%), Ol(25%)+Px(75%)を作成し、シミュレーション実験を行った結果、それぞれについて反射率低下・吸収帯浅化・赤化が見られた.次に、かんらん石100%・輝石100%のスペクトル結果を用いて、上記の混合試料に対して最小二乗法を用いたフィッティングを行った.その結果、すべての混合試料について宇宙風化作用を考慮した場合でも単一鉱物のスペクトルの足しあわせで混合試料のスペクトルを再現することができることがわかった.また、それぞれの試料についてかんらん石と輝石のフィッティング比を比較した結果、フィッティング比は実際の混合比とは一致しないことが明らかになった.
さらに、宇由風化作用の根本的原因と考えられている微小鉄について調べるために、電子顕微鏡による観察および電子スピン共鳴(ESR)測定を行った.その結果、新たにエンスタタイト試料についても微小鉄が生成していることが確認された.また、ESR測定では、Ol・Px・Ol+Pxについて風化度があがるほど微小鉄の量が増加していることが初めて明らかになった.以上のことから、微小鉄の生成形態・生成量と反射スペクトル変化の関係についての考察も行った.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Sasaki: "Production of iron nanopharticles by laser irradiation in a simulation of lunar-like space weathering"Nature. 410. 555-557 (2001)

  • [文献書誌] H.Shitaba: "Micro-particle acceleration by a Van de Graaff accelerator and application to space and material sciences"Radiation Physics and Chemistry. 60. 277-282 (2001)

  • [文献書誌] T.Hiroi: "Importance of Space Weathering Simulation Products in Compositional Modeling of Asteroids : 349 Dembowska and 446 Aeternitas as Examples"Meteoritics and Planetary Science. 36. 1587-1596 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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