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2001 年度 実績報告書

遷移金属不斉触媒反応の選択性発現機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13440186
研究機関千葉大学

研究代表者

今本 恒雄  千葉大学, 理学部, 教授 (10134347)

研究分担者 壇上 博史  千葉大学, 理学部, 助手 (70332567)
キーワード不斉合成 / 不斉水素化 / ロジウム錯体 / 光学活性ホスフィン / 触媒 / 反応機構
研究概要

当研究室で開発した1,2-ビス(アルキルメチルホスフィノ)エタン(BisP^*)と1,1-ビス(アルキルメチルホスフィノ)メタン(MiniPHOS)のロジウム錯体を用いて,エナミドとα,β-不飽和ホスホン酸の不斉水素化を試みた結果,最高99%の極めて高いエナンチオ選択性で反応が進行することを見い出した。一方,光学活性ビス(t-ブチルメチルホスフィノ)-o-キシレンを二級光学活性ホスフィン-ボラン(t-ブチルメチルホスフィン-ボラン)より2工程で合成し,そのロジウム錯体の構造を単結晶X線解析により決定した。つぎのその錯体を触媒として用いて4種類の代表的なプロキラルアルケンの不斉水素化を行った。その結果,19〜76%のエナンチオ選択性が観測された。また,そのロジウム錯体を-70℃で水素と反応させた結果,定量的にジヒドリド錯体が生成することを見い出した。このジヒドリドはBisP^*-ロジウムのジヒロリドよりも安定で,溶媒和錯体との平衡は観測されなかった。次にそのジヒドリド錯体と基質との反応を-80℃〜-20℃で行い,多核種NMRによる反応中間体の検出とそれらの挙動を調べた。その結果,4種類のモノヒドリド錯体が観測され,それらの構造をNMRにより決定した。さらに各々の濃度と生成物のエナンチオ選択性と相関の関係を明らかにした。これらの実験事実は,水素化がジヒドロ機構で進行していると考えることによって合理的に説明できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] I.D.Gridnev, N.Higashi, T.Imamoto: "Formation of a Stable Rhodium Dihydride Complex and Its Reactions with Prochiral Substrates of Asymmetric Hydrogenation"Organometallics. 20・22. 4542-4553 (2002)

  • [文献書誌] 壇上博史, 今本恒雄: "キラルテクノロジーの新展開,第1章"大橋武久監修. 14 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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