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2001 年度 実績報告書

銅含有酸化酵素におけるマルチ銅センターの構造・機能相関

研究課題

研究課題/領域番号 13440194
研究機関金沢大学

研究代表者

櫻井 武  金沢大学, 理学部, 教授 (90116038)

キーワードマルチ銅オキシダーゼ / ラッカーゼ / ビリルビンオキシターゼ / 三核銅クラスター / 酸素還元 / 活性酸素 / 反応機構
研究概要

ウルシランッカーゼの構造・機能相関を明らかにするために、ウルシの組織を採取し、これから、mRNAを単離した。ついで、逆転写酵素を作用させ、cDNAライブラリーを作成した。一方、ラッカーゼのN末端部分およびトリプシン消化断片のアミノ酸配列を決定し、プライマーを作成した。cDNAをテンプレートとしてPCRを行い、ラッカーゼ遺伝子をコードするcDNA断片を増幅させた。さらに、RACE-PCRを行い、ラッカーゼの全塩基配列を決定した。この情報をもとにして、成熟タンパク質のアミノ酸配列を決定した。ついで、これまで報告されているマルチ銅オキシダーゼのアミノ酸配列との比較を行い、ラッカーゼの活性中心を構成しているアミノ酸を特定した。これらの結果はデータバンクに登録した。まもなく、in pressになる予定である。
一方、ラッカーゼからタイプ2銅を選択的に除去した後、嫌気下で、Cu(I)を作用させることによって、三核銅クラスター部分のみが還元状態にある混合原子値ラッカーゼを作成し、酸素との反応を行わせた。その結果、通常の酵素反応過程では検出不可能であった酸素の2電子還元体が時間オーダーで検出できるようになった。このような事実から、酸素への電子移動は距離的に極めて近いタイプ2銅よりも、距離的に離れた位置にあるタイプ1銅からの電子移動の方が早いことが明らかとなった。
さらに、ビリルビンオキシダーゼの酸素によるターンオーバー過程を検討し、ラッカーゼとビリルビンオキシダーゼは共通した反応過程をたどることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Zoppellaro, Giorgio: "A Novel Mixed Valence Form of Rhus vernicifera Laccase and its Reaction with Dioxygen to Five a Peroxide Intermediate Bound to the Trinuclear Center"Journal of Biochemistry. 129・6. 949-953 (2001)

  • [文献書誌] Sakurai, Takeshi: "Genomic Sludies of Lacquer Tree Laccase and Bilirubin Oxidase and Oxygen Reduction"Journal of Inorganic Biochemistry. 86・1. 95 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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