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2002 年度 実績報告書

メチオニン生合成の鍵酵素遺伝子におけるmRNAの安定性制御の分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13440233
研究機関北海道大学

研究代表者

内藤 哲  北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20164105)

研究分担者 尾之内 均  北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (50322839)
キーワードシロイヌナマズ / メチオニン / 試験管内翻訳 / mRNA分解 / シスタチオニンγ-シンターゼ
研究概要

メチオニン生合成の鍵段階の酵素であるシスタチオニンγ-シンターゼ(CGS)の発現はmRNAの安定性の段階でフィードバック制御されており,しかもこの制御にはCGS遺伝子の第1エキソンにコードされるアミノ酸配列がシスに働く.また,シロイヌナズナのmtol変異はこの制御が欠損している.この制御に機能している制御因子を遺伝学的に明らかにするため,制御に関わる変異株の分離を行っている.Green fluorescent protein (GFP)レポーター遺伝子に野生型CGSの第1エキソンを、つなぎ、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)35Sプロモーターの制御下に置いた融合遺伝子を持つトランスジェニック・シロイヌナズナを親株としてGFP蛍光が増加した変異株のスクリーニングを行った.昨年度来の計約20万株のスクリーニングにより,12株の候補株を得た.これらの候補株について順次,遺伝解析ならびにCGSの第1エキソン領域の塩基配列の解析を行った.制御因子はトランスに作用すると期待されるが,本研究はCGSのフィードバック制御を解析していることから,反応産物も当然ながらトランスに作用する.従って,変異がシスに作用するかトランスに作用するかの判断には注意が必要である.12株の候補株のうちの10株では,内在性CGSタンパク質の蓄積レベルには野生型株と比べて変化は見られず,シスに作用する変異と考えられた.塩基配列の解析により,これらのうちの8株ではCGSの第1エキソンに変異が見いだされ,mtol変異タイプと考えられた.残り2株については,内在性CGSタンパク質の蓄積レベルも野生型株に比べて増加しており,トランスに作用すると考えられる.また,CGSの第1エキソンには変異が見いだされなかった.したがって,制御因子に生じた変異である可能性がある.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Derek B.Goto: "A single-nucleotide mutation in a gene encoding S-adenosylmethionine synthetase is associated with methionine over-accumulation phenotype in Arabidopsis thaliana"Genes Genet. Syst.. 77・2. 89-95 (2002)

  • [文献書誌] Kimihiro Ominato: "Identification of a Short Highly Conserved Amino Acid Sequence As the Functional Region Required for Posttranscriptional Autoregulation of the Cystathionine γ-Synthase Gene in Arabidopsis"J. Biol. Chem.. 277・39. 36380-36386 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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