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2002 年度 実績報告書

局所調節因子としての子宮内膜由来の成長因子に関する多角的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13440247
研究機関岡山大学

研究代表者

高橋 純夫  岡山大学, 理学部, 教授 (90144807)

研究分担者 奥田 潔  岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (40177168)
竹内 栄  岡山大学, 理学部, 助教授 (20226989)
キーワード子宮内膜 / 発情ホルモン / 黄体ホルモン / トランスフォーミング成長因子α / 発情ホルモン受容体 / 増殖 / 分化
研究概要

子宮内膜を構成する上皮細胞や間質細胞の増殖と分化の制御には発情ホルモンおよび黄体ホルモンが重要なはたらきをしている。マウス子宮内膜において産生される様々な成長因子が細胞増殖に関与し,発情ホルモンおよび黄体ホルモンに対する応答を仲介すると考えられている。本年度は,マウス子宮内膜における,トランスフォーミング成長因子α(TGF-α)の発現に及ぼす発情ホルモンと黄体ホルモンの効果ならびにステロイドホルモン受容体の発現について解析した。Estradiol-17β(E2)またはprogesterone(P)処理により,上皮細胞ではTGF-αmRNAには効果は認められなかったが,間質細胞においてはホルモン量依存的にTGF-αmRNA量が増加した。上皮細胞と間質細胞において発情ホルモン受容体(ER)αと黄体ホルモン受容体(PR)のmRNAが検出されたが,間質細胞におけるERβmRNAの発現はきわめて低かった。間質細胞において,E2またはTGF-α処理によって,ERαmRNA量が有意に低下した。間質細胞においてE2やPはTGF-αmRNAの発現を促進するが,上皮細胞においては発現促進効果は認められず,TGF-α遺伝子には組織特異的な発現制御機構があると考えられる。間質細胞においてE2によりERαmRNA量が減少したことから,ERαの発現に関して発情ホルモンによるダウンレギュレイション機構があることが示唆された。さらに,TGF-α投与によってもERαmRNA量の減少が確認され,TGF-αによってもERα発現のダウンレギュレイション機構があることが示唆された。TGF-αの発現は発情ホルモンにより促進されることから,発情ホルモンによるERα発現のダウンレギュレイションには,TGF-αが関与し,発情ホルモン作用の下流に位置することが考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Fujiwara, C.: "Hepatocyte growth factor is a regulator in the proliferation of microvascular endothelial cells in bovine corpus luteum"Journal of Reproduction and Development. 48巻. 49-55 (2002)

  • [文献書誌] Takahashi, S.: "Intrapituitary regulatory system of mammotrophs in the mouse"Archives of Physiology and Biochemistry. 110巻. 34-41 (2002)

  • [文献書誌] Kakeya, T.: "Induction of mammotroph development by a combination of epidermal growth factor, insulin, and estradiol-17β in rat pituitary tumor GH3 cells"Zoological Science. 20巻. 83-89 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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