研究課題/領域番号 |
13450049
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉村 達彦 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (40325501)
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研究分担者 |
尾田 安司 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20091340)
東田 賢二 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70156561)
野口 博司 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (80164680)
大見 泰明 トヨタ自動車(株), 第一車両部, スタッフエンジニア
青野 雄太 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (70264075)
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キーワード | 金属疲労 / 疲労強度 / 水素 / き裂伝ぱ / ステンレス鋼 / その場観察 / 燃料電池 / 配管 |
研究概要 |
平成14年度に製作した、走査型レーザー顕微鏡を用いたその場観察装置付き環境疲労試験システムを用いて、SUS304鋼の水素中、空気中の疲労き裂伝ぱ特性を調べ、以下の結果を得た。 1.水素ガス環境下の疲労き裂伝ぱ速度は空気中のそれより高い。 2.SLMによる疲労き裂伝ぱ挙動のその場観察の結果、き裂伝ぱ速度が同じ場合、水素中のき裂開口は変位量が小さく、鋭い特徴を有している。 3.疲労破面は粒内型が支配的であるが、水素中の破面の方が荒い。 4.疲労破面をSEMで観察した結果、空気中、水素中で試験した両者に粒界型の破面が点在するが、その数は水素中の方が多い。 5.水素中で試験した破面にはストライエーションが形成されにくい。形成されても明瞭でないものが多い。 また高圧用配管の疲労試験を行った結果,以下のことが明らかになった。 1.前年度行った直径が大きい低圧用の配管同様高応力では、接合部より離れたパイプ側で、低応力では接合部付近で破壊することが分かった。 2.水素を導入した試験では、空気中と寿命の差が見られなかった。これは試験条件によると思われるので、試験条件の工夫が必要である。
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