研究概要 |
平成13年度から,LIGAプロセスの露光プロセスをマイクロ研削で置換した,メカニカルマイクロファブリケーションの構築を行っている.平成14年には,(1)高能率なマイクロ研削加工を行うために,アモルファス高速・電鋳技術を新たに開発することにより,工具素材の耐欠損性を向上させるための研究,(2)鏡面マイクロ研削加工を実現するために,電鋳皮膜に共析する極微粒ダイヤモンド砥粒の密度を制御できる,高集中度・極微粒ダイヤモンド電鋳技術の開発,(3)□3mm,長さが20mmの極微粒ダイヤモンド電鋳皮膜を,直径が0.1mm以下のマイクロ研削用工具に成形できる,ツルーイングトドレッシング技術の開発、(4)(3)で試作したマイクロ研削用工具を使用し,マイクロ金型を試作すると同時に,その反転金型を試作するといった,マイクロ金型の製造に関する技術開発,を行った. 平成14年度に得られた研究の成果は,以下のようにまとめられる. (1)'既存のNi/P合金めっき浴に多量の亜隣酸を添加すると同時に液のpHを増すことにより,電析するニッケルの結晶サイズが10Å以下のアモルファス電鋳皮膜を製造できた. (2)'電鋳皮膜に共析する極微粒ダイヤモンド砥粒の体積砥粒密度を,5〜45Vol%の範囲で可変できる高速・電鋳技術を新たに開発できた. (3)'ツルーアに対するインプロセス電解ドレッシング,ならびに遊離砥粒を併用したツルーイングを行うことにより,電鋳皮膜を直経が50μm以下のマイクロ研削用工具に成形できた. (4)'直径が50μmのマイクロ研削用工具を使用し,マイクロホール,マイクログループといった二次元マイクロ金型,ならびにマイクロディンプル,マイクロプリズムといった三次元マイクロ金型を試作した.また金型に対して電気めっきを行い,その反転金型を試作した.
|