• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

固-油界面のはがれによるキャビテーション初生メカニズムの提唱

研究課題

研究課題/領域番号 13450066
研究機関岡山大学

研究代表者

鷲尾 誠一  岡山大学, 工学部, 教授 (20026222)

研究分担者 吉田 篤正  大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60174918)
高橋 智  岡山大学, 工学部, 助教授 (20236277)
キーワードキャビテーション / 油 / はく離 / 発光 / 帯電 / 温度上昇 / 顕微鏡 / 絶対零気圧
研究概要

1.絞りに発生するキャビテーションの高速度ビデオカメラによる観察
円筒面絞りをはじめとする様々な形状の絞りに発生するキヤビテーションを,高速度ビデオカメラを用いて詳細に観察した.その結果,空洞が固-油界面で突如発生し,下流に向けて成長して一部が千切れていく様子が映像として始めて捉えられた.この空洞の下流端の成長速度は油の平均流速よりも速く,空洞を横から撮影した結果,上流端を壁面に付着させたまま下流端が急速に成長している様子が観察できた.また初生空洞は壁面に対して約45度の方向に成長しており,せん断層における最大張力の方向と一致することから,張力が油を壁面から,剥ぎ取っていると考えられる.
2.キャビテーション発光の分光測定
分光器を用いてキャビテーション発生時に観察される発光を測定した結果,発光は400nm付近に最大強度を持つ分布であることが明らかとなった.発光スペクトルから窒素,酸素,炭素,水素のスペクトルが特定でき,溶解している気体が大きく影響していることが分かった.さらに400nm付近が最も強くなる発光は放電によるものであり,キャビテーションと共に帯電現象が生じることから,発光には放電現象が大きく影響していることが分かった.
3.円筒面絞り表面のはく離点近傍の温度・ひずみの測定
はく離点近傍の円筒面絞り表面の温度を熱電対で測定した結果,流量の増加と共に表面温度が増加し,激しいキャビテーションが発生すると表面温度は大きく変化することが分かった.またキャビテーション発生時にはく離点近傍に働く張力を歪みゲージを用いて測定し,表面温度上昇の結果と比較した結果,張力が働いている可能性が高いことが確かめられた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Satoshi Takahashi et al.: "Experimental study on cavitation starting at and flow characteristics close to the point of separation"Fifth International Symposium on Cavitation(cav2003). (2003)

  • [文献書誌] 岡崎全伯, 鷲尾誠一, 高橋智: "様々な絞りを用いた油のキャビテーション初生の観察"日本機械学会中国四国支部第42期総会・講演会講演論文集. 129-130 (2004)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi