研究分担者 |
佐倉 統 東京大学, 大学院・情報学環, 助教授 (00251752)
松宮 輝 産業技術総合研究所, エネルギー利用部門, 主任研究官
尾登 誠一 東京芸術大学, 美術学部, 助教授 (60152550)
飯田 誠 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40345103)
山本 誠 東京理科大学, 工学部, 助教授 (20230584)
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研究概要 |
本年度は東京湾埋立地を中心に,ヴァナキュラー風車デザインを行った.具体的には,まず風車の適当な立地条件であるかどうかを東京灯標の風況データをもとに風力発電の可能性を検討した.その結果,東京灯標データを用いた風車の設備利用率は3種の解析方法のいずれでも20%程度と商業用発電としても十分潜在性の高い地域であることを示した.さらにこの検討で2000年の東京灯標データにおいては,電力需要の高まる夏の風況が非常によいことが分かった.また東京のヴァナキュラーとは情報の中心である情報発信性や今後目指すべきである環境共生型都市がキーワードになるため,近未来的な風車デザイン,環境公園,海流循環など環境循環都市東京を提案し,東京大学AGSと共同で東京都への提言を行った.その結果の一部として東京都は本格的に風車事業を展開するに至った.同時に,ヴァーチャルリアリティシステムCABINを利用したヴァナキュラー風車設計ツールの一部を構築した.本ツールは,仮想体験装置を利用し風車の設置,設計をより可視的かつ簡単に行えるシステムである.本ツールの用途としてヴァナキュラー風車の専門家ではない人々への影響予測と印象評価を行う.また,本年度末より3次元超音波風速計などの高度な計測機器を駆使し,東京湾の風況計測を行い詳細な風特性(風土性)を解析がおこなわれた.この計測の結果をデザインに導入することでヴァナキュラー性を更に高めることが可能になる.
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