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2001 年度 実績報告書

水中衝撃波を利用した血流内薬物搬送用含気マイクロカプセルの破壊・制御技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13450074
研究機関京都大学

研究代表者

玉川 雅章  京都大学, エネルギー科学研究科, 講師 (80227264)

研究分担者 川那辺 洋  京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (60273471)
赤松 映明  摂南大学, 工学部, 教授 (40025896)
キーワード衝撃波 / 気泡 / マイクロカプセル / ドラッグデリバリシステム
研究概要

(1)衝撃波管を用いた平面衝撃波による曲率弾性壁近傍でのバブル変形の挙動の観察
京都大学に既設の衝撃波管装置を用いて平面衝撃波を発生させ,管端部分に備え付けられた試験部においてゼラチンの一定の曲率をもつ2次元の弾性壁を製作し,この近傍に空気ポンプと電磁弁により生成させたサブミリスケールの気泡を浮遊させ,この気泡に対して衝撃波を作用させた.このとき,ゼラチン壁の弾性および曲率による気泡変形挙動の変化を高速度カメラ(ストリーク管)を用いて,光学的には変形挙動と衝撃波の同時観察(可視化)に既設のシュリーレン法装置を用いて行った.また,同じ曲率を持つ壁面で上面を製作し,ミリ〜サブミリスケールの擬似的なカプセル内部を模擬し,内部に気泡を封入して上記と同様な方法で,変形挙動を観察した.その結果,ゼラチンの生体組織に近い弾性率では,弾性壁面の曲率半径や初期気泡径を変化させることで気泡変形が最大となる点や,マイクロジェットが出やすい点が存在することが確認できた.
(2)超音波素子を用いた衝撃波による静止含気マイクロカプセルの変形挙動の観察
超音波素子を用いて衝撃波を発生させて,マイクロカプセルに作用させる実験を行った.アルギン酸ナトリウムと塩化カルシウム水溶液によって生成させたゲルを,購入したマイクロマニュピレーションシステムによって,気泡を内包させることに成功した.ただし,現在のところはカプセル径が200-300μmと大きく,製法の改善を次年度行う予定である.このカプセルに作用させる圧力発生源として,ピエゾ超音波素子を用い,圧力振幅や立ち上がり周波数などの条件を変化させて制御法を調べた.その結果,制御法の改善によって,立ち上がりの鋭い衝撃波を生成することが可能になることが示された.また,カプセル生成の際に,ノズル近傍での流れの制御を行うことでより小さいゲル型のマイクロカプセルを生成させることが可能となった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 皆川重治: "せん断乱流場での数値流体力学を用いた溶血予測とその検証"日本機械学会論文集 B編. Vol.67 No.664. 3119-3126 (2001)

  • [文献書誌] M.Tamagawa: "Fundamental Investigation for Developing Drug Delivery Systems and Bioprocess with Shock Waves and Bubbles (Numerical Analysis of Deformation of Cell Model and Observation of Bubble Behavior near the Cell-Membrane Model)"JSME International Journal, Series C. Vol.44 No.4. 1031-1040 (2001)

  • [文献書誌] M.Tamagawa: "Analysis of deformation process of cells and internal bubbles by shock waves"The Journal of the Acoustical Society of America. Vol.110, No.5. 2615 (2001)

  • [文献書誌] M.Tamagawa: "Prediction methods for hemolysis in turbulent shear flow using CFD"Proceeding of the 5th International Symposium on Computer Method in Bimechanics and Biomedical Engineering. Vol.1. 53 (2001)

  • [文献書誌] M.Tamagawa: "Deformation process and disintegration of microcapsules including gas bubbles by shock waves in drug delivery systems"Proceeding of the 23rd International Symposium on Shock Waves. 253 (2001)

  • [文献書誌] 松本淳: "衝撃波バイオプロセスにおける細胞破壊"日本機械学会第12回バイオエンジニアリング学術講演会・秋季セミナ講演論文集. No.1-27. 81 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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