研究課題/領域番号 |
13450085
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤井 丕夫 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (90038589)
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研究分担者 |
張 興 九州大学, 機能物質科学研究所, 助手 (40236823)
富村 寿夫 九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (70136563)
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キーワード | 複合伝熱現象 / 熱伝達係数 / 流速分布 / 流動抵抗 / 無次元整理式 / 流動伝熱解析 |
研究概要 |
本研究は、次世代電子機器を想定し、効率的な冷却技術の開発および最適熱設計法の確立を目的とする。熱設計の要点は、局在する高い熱流束を可能な限り分散すること、そして局所の温度分布を正確に予測することにある。そこで、本研究では小領域の複合伝熱現象について実験的および理論的研究を行う。 前年度の平行平板流路の下面に置かれた数平方センチ程度の小さな熱源周りの熱伝導・対流複合伝熱現象の解明を目的とした実験および数値解析に続いて、本年度は、熱源として実物に近い模擬パッケージを搭載したプリント基板周りの複合伝熱現象の解明を行った。 1.模擬パッケージを用いた実験 ・模擬パッケージを熱源とし、基板を実際のプリント基板としたときの伝熱特性の測定を行った。 ・複雑な配線パターンを持つパッケージおよびプリント基板の伝熱特性を単純な熱源および基板のそれと比較し、主要な伝熱経路および各経路の熱抵抗を明らかにした。 ・伝熱経路のモデル化の妥当性を検討し、モデルの修正、改良を行った。 2.汎用ソフトを用いた解析 ・汎用ソフトを用いた解析と実験との比較をし、汎用ソフトの適用限界および精度を明らかにした。 3.基板に複数の熱源がある場合の相互干渉 ・基板に複数の熱源がある場合について相互の干渉を系統的、定量的に明らかにした。系統的な数値計算から、等価伝熱面積の概念に基づいたヌセルト数とレイノルズ数の関係式を導いた。この研究に基づき、複数熱源の最適配置について検討を行った。 4.本研究のまとめ ・本研究により、次世代電子機器を想定した実物の最適なモデル化およびジャンクション温度の予測精度が向上した。
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