研究概要 |
当初の計画通り,下記3項目について研究を進めた. 1.濡れワイヤ塔(ガス吸収実験用)によるCO_2の化学吸収実験 109本のワイヤを均等に配列し,それらに沿ってMEA水溶液を流下させる濡れワイヤ塔のプロトタイプを平成13年度に設計・製作した.本年度はこれを用い,N_2/CO_2混合ガスからのCO_2吸収に関する実験を実施した.また,混合ガスの圧力損失を測定した.その結果,濡れワイヤ塔のガス吸収性能(総括物質移動容量係数で評価)は充填塔のそれにほぼ匹敵し,一方,ガス流の圧力損失は1/1OOのオーダーまで低減させ得ることが確認された. 2.ワイヤの内部冷却による吸収性能向上の試み "ワイヤ"を金属細管とし,内部に冷却液を流してガス吸収に伴う吸収液の温度上昇を抑え,これによって吸収性能の向上をはかる試みを行った.単一細管についての予備的な実験に続き,109本の細管を内蔵する"濡れ細管塔"を試作した. 3.濡れワイヤ塔(伝熱実験用)の製作とそれを用いた実験の実施 濡れワイヤ塔を試作し,使用するワイヤ(材質,径,長さ)や試料液等について検討した.また,この濡れワイヤ塔を紐み込む回流式風洞を改良(大型化,送風・断熱性能の向上)を行った.さらに,予備実験を行い,温度計測システム等の検討を行った。
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