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2002 年度 実績報告書

振動を用いた組織再生能の刺激に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13450092
研究機関京都大学

研究代表者

富田 直秀  京都大学, 国際融合創作センター, 教授 (50263140)

研究分担者 柴田 延幸  労働省産業医学総合研究所, 人間工学特性研究部, 研究員
池内 健  京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30026223)
キーワード運動刺激(mechanical stimulation) / 組織再生(tissue regeneration) / 関節軟骨(cartilage)
研究概要

平成14年度前半までの実験結果として、フィブロインスポンジに播種したウサギ軟骨細胞に振動刺激を加えたところ、垂直振動と水平振動の刺激効果に差異が見られた。現在までのところ差異の生じた原因は明らかになっていない。
平成14年度よりは、従来の分化促進の効果に加えて細胞の材料との接着性に関しても定量測定を開始した。現在までのところ細胞接着数とその分化を測定するのみであるが、マイクロマシンを用いる顕微鏡下力学試験の準備を進めている。細胞と材料との接着は、播種率の上昇のみならず細胞の分化機構の解明と制御にかかわる重要な要素である。
振動刺激効果の臨床応用に関しては未だその目処が立っていない。つまり、振動による軟骨細胞の分化刺激効果はみとめられるものの、臨床に用いうるほどの際だった効果ではなく、また、前述のようにそのメカニズムも明白ではない。
再生軟骨の力学的評価に関しては順調に研究が進んでいる。特に再生軟骨の摩擦摩耗評価は未だ海外においても例が無く、基礎から応用にわたる新しい知見が多数得られている。研究全体を通しての反省点としては、細胞の力学応答や軟骨の機能に関する力学モデルの構築が未だ定まっていない点である。細胞や組織に加わっている力学環境の評価が不十分であることも反省点である。平成15年度にはこの二点に関してさらに努力を続ける所存である。

  • 研究成果

    (15件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (15件)

  • [文献書誌] 富田 直秀: "股・膝関節再生の課題と将来展望"BIOINDUSTRY. 19(7). 44-52 (2002)

  • [文献書誌] Yusuke Morita: "Visco-elastic properties of cartilage tissue regenerated with fibroin sponge"Bio-medical Material and Engineering. 12. 291-298 (2002)

  • [文献書誌] Hattori K: "Osteogenic potential of osteogenic cell/collagen sponge construct for bioartificial periosteum"Bioceramics. 14. 395-398 (2002)

  • [文献書誌] YASUJI HARADA: "Use of Controlled Mechanical Stimulation in Vivo to Induce Cartilage Layer Formation on the Surface of Osteotomized Bone"TISSUE ENGINEERING. 8(6). 969-978 (2002)

  • [文献書誌] Koji Mon: "Measurement of the mechanical properties of regenerated articular cartilage using wavelet transformation"Tissue Engineering for Therapeutic Use. 6. 133-142 (2002)

  • [文献書誌] Shenzhi Xu: "Effect of static magnetic field on osteoporotic bone"Tissue Engineering for Therapeutic Use. 6. 169-174 (2002)

  • [文献書誌] N.Tomita: "Reconstruction of Knee Joint Using Total Knee Regeneration System"Tissue Engineering for Therapeutic Use. 6. 41-49 (2002)

  • [文献書誌] 青木秀之: "フィブロインゲルを用いた軟骨再生の試み"日本臨床バイオメカニクス学会誌. 23. 13-18 (2002)

  • [文献書誌] 寺田宏平: "関節荷重下での膝半月板のバイオメカニクス"日本臨床バイオメカニクス学会誌. 23. 185-190 (2002)

  • [文献書誌] 宗本 充: "人工股関節置換術施行患者の骨質評価"日本臨床バイオメカニクス学会誌. 23. 25-28 (2002)

  • [文献書誌] 柴田延幸: "γ線照射による劣化が超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)のデラミネーション破壊に及ぼす影響"日本臨床バイオメカニクス学会誌. 23. 367-371 (2002)

  • [文献書誌] 森田有亮: "培養軟骨再生過程における動的粘弾性特性の変化"日本臨床バイオメカニクス学会誌. 23. 7-12 (2002)

  • [文献書誌] 森 浩二: "超音波を利用した関節軟骨の力学特性の測定"日本臨床バイオメカニクス学会誌. 23. 97-105 (2002)

  • [文献書誌] 富田 直秀: "軟骨再生のための治療機器開発"BME. 16(2). 33-38 (2002)

  • [文献書誌] Naohide Tomita (共著): "Recent Research Developments in Biomaterials"YOSHITO IKADA. 334 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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