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2001 年度 実績報告書

没入空間内における視覚・力覚の高度な融合による遠隔協調作業支援システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 13450098
研究機関東京大学

研究代表者

広田 光一  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (80273332)

研究分担者 廣瀬 通孝  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40156716)
キーワード触覚情報 / HapticGEAR / 高精密な触覚呈示・触覚更新 / 遠隔協調作業システム
研究概要

(1)遠隔協調作業システムにおける問題点の考察と検討
遠隔協調作業システムにおいて、基礎実験により通信遅延が触覚呈示に大きな影響を及ぼすことを確認した。これを踏まえて、システムのネットワークに東京大学IML(文京区本郷)と岐阜テクノプラザ(岐阜県各務原市)を結ぶギガビットネットワークを用いる評価実験を行い、広帯域回線の利用により通信遅延が軽減されることを確認した。また、より多自由度の力覚表現を行うため、8本のワイヤを持つHapticGEARを再開発した。
(2)遠隔協調作業システムの構築
システムとして、集中管理型・分散処理型の2種を構築し、そのパフォーマンスを検証した。実験のための通信環境としては、東京大学IML、東京大学先端研(目黒区駒場)、岐阜テクノプラザの3ヶ所それぞれのIPT間を結ぶネットワークを用いた。集中管理型システムにおいては、IMLのサーバで触覚演算を行い、更新情報を先端研、岐阜テクノプラザに配信する方式をとった。一方、分散処理型システムでは、3ヶ所に設置したサーバ間でサーバの持つ情報をその他のサーバへと互いに送信し合うことによって同期を取ることにした。これらのシステムにおいて行う検証実験として、円柱モデルを持ち上げる、板モデルを弾性変形させるという2つの作業を行った。前者の持ち上げ実験においては、3者の指先情報間の同期が必要になるため、分散処理型システムより集中管理型システムの方が優れた結果が出た。後者の板の変形実験においては、逆に分散処理型システムが優れているという結果になった。これは、3ヶ所のサーバそれぞれに触覚情報を持ち、触覚情報更新ループがローカルで閉じている分散処理システムの方が有利であるためである。これらの実験により、遠隔地でのモデル情報の共有が要求される場合は集中管理型システムが、高精細な触覚呈示・触覚更新が必要とされる場合は分散処理型システムが優れているという結論に達し、状況に応じて有効なシステムを選択する必要があることが示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 中茂睦裕, 斎藤允, 広田光一, 廣瀬通孝: "HapticWorkBenchを使用した力覚提示下でのVR作業環境構築"日本機械学会第10回設計工学・システム部門講演会講演論文集. 323-324 (2001)

  • [文献書誌] Michitaka Hirose, Koichi Hirota: "HapticGEAR : The Development of a Wearable Force Display System for Immersive Projection Displays"Proc. IEEE-VR 2001. 123-129 (2001)

  • [文献書誌] T.Ogi, T.Yamada, K.Hirota, M.Hirose: "Multimedia Virtual Laboratory"Human-Computer Interaction : INTERACT´01. 885-886 (2001)

  • [文献書誌] Koichi Hirota, Toyohisa Kaneko: "Haptic Representation of Elastic Object"Presence (MIT Press). Vol.10, No.5. 525-536 (2001)

  • [文献書誌] Koichi Hirota, Michitaka Hirose: "Object Model For Haptic Interaction"Proc. HCII2001. 773-776 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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