研究課題/領域番号 |
13450129
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中島 安理 広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 助教授 (70304459)
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研究分担者 |
吉川 公麿 広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 教授 (60304458)
横山 新 広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 教授 (80144880)
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キーワード | メタルゲート / 高誘電率金属酸化物 / ゲート絶縁膜 / スタック構造 / 原始層成長 / 真空一貫 / ジルコニア / ハフニア |
研究概要 |
平成13年度は、(1)高誘電率金属酸化物ゲート絶縁膜とでスタックゲート絶縁膜構造を形成する場合に必要となる極薄原子層成長(ALD)Si窒化膜の膜質向上及び(2)原子層成長により高誘電率金属酸化物ゲート絶縁膜を形成する事の2つを行った。以下、それぞれについて説明する。 (1)ホットウォール型ALD炉において作製したスタックゲート絶縁膜用Si窒化膜の膜質向上を、Si窒化膜をALD後にアンモニアによるアニールを行う事により実現した。 (2)高誘電率絶縁膜としてZrO_2(ジルコニア)(k=20〜25)を選択した。今回、Zr[t-O(C_4H_9)_4](ZTB)を原料ガスとし、H_2Oと交互照射することにより、ZrO_2のALDを行った。ZTBは、ZrCl_4や他のアルコキシドに比べて蒸気圧が高く、また反応性が弱く、より均一な膜の形成が可能であると考えられる。ZTBは、室温で液化ガスであるため、ガスボンベ及び配管をヒーターにより75℃に加熱して、約1kPaの蒸気圧を得た。基板温度は150℃から300℃に固定した。ZTBは、炉内圧力0.04kPaで1分間供給し、炉内の真空引きを挟んで、H_2Oを炉内圧力0.13〜0.70kPaで1分間供給した。その結果、基板温度200℃、ZTB炉内圧力0.04kPa、H_2O炉内圧力0.70kPaの堆積条件の場合に、サイクル数に比例して膜厚が増加していることが判り、原子層成長している事を確認した。同条件で作製した試料のX線光電子分光測定の結果Zr3d_<5/2>ピークが観測され、ZrO_2に帰属される成分が主体の膜であることが判った。
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