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2002 年度 実績報告書

オンチップ電気泳動キャピラリーにおけるスケーリング則とその小型高性能化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13450146
研究機関九州大学

研究代表者

黒木 幸令  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (40234596)

研究分担者 池田 晃裕  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (60315124)
服部 励治  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (60221503)
キーワード感光性ガラス / マイクロキャピラリーチップ / アクリルアミドコーティング / 電気泳動 / 電気浸透流 / アミノ酸 / DNAラダー
研究概要

本年度、われわれは感光性ガラスを基板とした、ハイアスペクト比構造のキャピラリーを持つオンチツプキャピラリーにおいてDNAラダーの分離を行い、共焦点レーザー走査型顕微鏡による観察を行い、次のような知見を得た。
1)クロスポイントから3mm、5mm、8mmの位置で分離検出を行った。クロスポイントからの距離が長くなるほどサンプルプラグは時間をかけて分子ふるいにかけられるため、うまく分離が行えた。
2)HEC濃度を0.25%、0.5%、0.75%、1.0%と変化させて分離検出を行った。0.25%ではHECの分子ふるい効果が弱く塩基ごとにはっきりとした分離はできなかった。0.5%、0.75%では100塩基ごとにピークが得られた。特に0.75%では隣り合う塩基ごとの分離度がすべて基準値1.5を越えた。0.75%では非常に良い分離が行えたといえる。1.0%では100塩基のピークが現れず、200塩基の検出強度が弱かった。
3)印加電圧を400V、500V、700Vと変化させて分離・検出を行った。400V、500V、700Vと印加電圧が小さいほうが分離はうまくいった。DNAラダーの電気泳動分離は分子ふるい効果を利用して分離を行うため、印加電圧を大きくすることによって、それによる影響が強くなり、相対的に分子ふるい効果による影響が弱められると分離はうまくいかなくなる。
4)今回の実験結果・考察から、DNAラダー分離の最適条件はSeparation length8mm、HEC濃度0.75%、印加電圧400Vの条件であった。今後、より長いSeparationlengthを得るためのチップデザインの開発、より小さい印加電圧での電気泳動実験、印加電圧とHEC濃度との相互関係の考察、DNAラダー全体の分離度のさらなる改善を行うべきである。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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