研究概要 |
今年度我々が得た結果は以下のとおりである. [1]キャピラリー形状依存性検証 (A)試料導入部形状依存性 前年度までに試料導入部であるキャピラリークロス部が従来の形状では電界が扇型に分布するため,試料がその部分で急激に細くなり,プラグの変形の原因になっていることが分かった.これを抑制するために導入部形状を工夫し,キャピラリー幅より長さの短いプラグを導入した. (B)キャピラリー長依存性 キャピラリーが長いほど分解能は向上するが限られたチップ面積上でそれを長くするためにはキャピラリーの折り返しが必要となる.この折り返しを導入した場合,それが与える影響を詳しく調べた. [2]温度依存性測定 (A)周囲温度依存性 プラグの拡散定数を温度依存性より正確に求める方法を確立する.バッファー溶液が凍結しない低温から蒸発しない高温までの温度範囲で測定温度を変化させられる装置をセットアップを行った. (B)ラジエーター構造の効果検証 我々が提案しているラジエーター構造を持つオンチップキャピラリーに関し,その効果を検証を行った.
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