研究課題/領域番号 |
13450151
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
瀬崎 薫 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助教授 (10216541)
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研究分担者 |
小松 邦紀 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40292750)
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キーワード | 触覚 / 力覚 / 符号化 / マルチモーダル / 大域圧縮 / モデル化 / コラボレーション / 主観評価 |
研究概要 |
人間の意思をネットワークを介して伝達することにより、意思伝達や協調作業を行うことは人類長年の夢であった。意思伝達に用いられる人間の五感のうち従来未開拓であった力覚(触覚)が、商用触覚デバイスの出現と共に現実のものになってきた。しかしながら、現実のネットワークでは、帯域の制限、無視し得ない遅延、パケットの欠落が生じるため、これらに対する対策を施さない限りは、力覚を用いたコラボレーションアプリケーションを円滑に動作させることは不可能である。 このような観点から、本研究では力覚を用いたコラボレーションにおける、ネットワークに関連する課題を研究することを目的としている。具体的には、現実のネットワークで不可避である帯域制限、遅延、パケット欠落に対する方策としての、1.力覚の符号化、2.遅延補償のためのメディア同期、3.パケットロス対策の3つの課題に研究の焦点を絞り込んでいる。本年度は、研究基盤となる力覚通信の実験システムの構築に注力したほか、力覚の符号化・帯域圧縮について特に精力的な検討を行った。力覚伝送に最低限必要な標本化レート、量子化ビット数を主観的評価実験により示した。また、2次程度の予測符号化を行えば非圧縮の場合に比べて、10%〜20%程度にまで帯域を圧縮出来ることを示した。更に、このような帯域圧縮を施した場合の触覚情報の発生頻度を時系列的に分析し、そのバースト性についても統計的な分析とモデル化を行った。
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