研究課題/領域番号 |
13450151
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
瀬崎 薫 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助教授 (10216541)
|
研究分担者 |
小松 邦紀 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40292750)
|
キーワード | 触覚 / 遅延 / 3次元GIS / モダリティ / 粘性 / コンテンツ配信 / 複数経路 / ネットワーク遅延 |
研究概要 |
音声・画像メディアに継ぐ新たなメディアとして力覚(触覚)が、特に共有仮想空間(SVE : Shared Virtual Environments)上でのコラボレーションを行うための新たなインタフェースとして注目を浴び始めている。しかしながら現実のネットワークでは、帯域の制限、無視し得ない遅延、パケットの欠落が生じるため、これらに対する対策を施さない限りは、力覚を用いたコラボレーションアプリケーションを円滑に動作させることは不可能であるため、これらに対する対策は必須である。本年度は、ストリーミングコンテンツとしての触覚情報のネットワーク上の効率的伝送手法の検討と、触覚メディアの3次元(volumetric)データ表現、特に3次元GISへの応用を主眼とした主観評価実験を行った。 まず、前年度に引き続き、ネットワークの遅延・パケットロス特性を把握することそのものが効率的な力覚伝送につながるという視点から、インターネット遅延の正確な測定とモデル化の検討をおこなった。特に本年度はアドホックネットワークの伝送上の安定性を評価するための新たなモビリティモデルを検討した。次に、触覚コンテンツを複数の経路を用いて伝送することによる効率化の向上の可能性を検討した。FECの効率的な利用と複数経路の利用により、品質の悪い伝送路上でも安定したコンテンツ配信を行えることを示した。 また、3次元空間上の複数の指標を同時に認知するための提示法として、色表現のみによる手法と、触覚の中でも粘性(viscosity)と振動の大きさによる手法の2つを選び、触覚表現を用いることにより、認知時間とユーザの快適性が改善されることを示した。
|