研究課題
表情筋を物理しニュレーションすることによりリアルな表情合成を行うシステムを開発した。個々の表情筋はバネモデルで記述され、仮想的に加えられた力によってバネの運動を方程式として解き、皮膚表面の変形を実現する。個々の表情筋の配置を個人の特徴に合わせてカスタマイズできる機能を付加し、また表情筋の容積を定義して容積保存則を適用することでリアリティの高い表情合成を実現した。モーションキャプチャマーカー(直径3ミリ)を顔面表面に多数貼り付けることで、顔面のダイナミックな変化を測定するためモーションキャプチャシステムを使用した。被験者に様々な表情を表出してもらったり、様々な文章の発話をしてもらい、その際の時間的な顔面の変化を記述するマルチモーダルコーパスデータベースを構築した。このマーカー移動量から顔面の変化のモデリング方法を提案し、顔面のワイヤフレームモデルに依存せず顔面の変化を記述可能な表情変形マップによる表情合成手法を新たに提案した。これは、モーションキャプチャマーカの3次元的移動量から、すべてのワイヤフレームの格子点の移動量を計算し、顔面全体の変形量に変換する手法である。ラディアルベーシスファンクションを利用し、影響力を定義している。このモデルから実測データに基づく顔面の変形量を計算し、提案した顔面筋肉モデルの表情変形の際の顔面変化量との数値比較を行って、顔面筋肉モデルの評価を実施した。
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