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2004 年度 実績報告書

視覚環境情報の精細度・フラクタル性が人間に及ぼす影響の感性計測

研究課題

研究課題/領域番号 13450173
研究機関独立行政法人メディア教育開発センター

研究代表者

仁科 エミ  独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (20260010)

研究分担者 大橋 力  国際科学振興財団, 研究開発部, 主席研究員 (90015652)
河合 徳枝  国際科学振興財団, 研究開発部, 主任研究員 (50261128)
本田 学  大学共同利用機関法人自然科学研究機構生理学研究所, 大脳皮質機能研究系, 助教授 (40321608)
キーワード脳波 / 血中生理活性物質 / 視覚像精細度 / 心理行動学的指標
研究概要

この研究では、自然性の高い視覚環境情報に特徴的な高精細度やフラクタル性といった信号構造特性の違いが人間におよぼす感性的な影響を、非侵襲的脳機能計測を中心とする脳生理学と心理学・行動学的手法とを有機的に組みあわせ用いることによって明らかにすることを目的としている。
これまでの静止画による検討結果を踏まえて最終年度である今年度は、現行ハイビジョンの約4倍の情報密度を有するいわゆる4K映像をもちいた実験を実施した。4K映像は次世代デジタルシネマの標準規格の候補のひとつとなっているが、その撮影・編集・上映環境は十分に整備されているとはいいがたい。評価に用いることができる評価用映像も未開発である。そこで、生理的評価に対応しうる映像を得るために、4Kカメラ(3,840×2,048画素)を用いて超高密度の美術作品を複数撮影し、その映像をノンリニア編集システムを用いて非圧縮で編集して評価用映像を開発した。さらにその画質を、ハイビジョン画質と同等程度に低下させた映像も制作した。また、映像と同期する音響については、可聴域上限をこえる超高周波成分を豊富に含むハイパーソニック・サウンド、そこから22kHz以上の帯域をカットした現行CDとほぼ同等の情報密度に低下させたハイカットサウンドの2種類を準備した。以上の映像・音響を組み合わせて被験者に提示し、視聴中の脳波および血液中の生理活性物質の計測・分析をおこなった。その結果、4K映像の視聴時には、ハイビジョン映像視聴時よりも脳波アルファ波ポテンシャルが増大する傾向が見出された。アルファ波ポテンシャルは情報環境と脳との適合性を指標すると考えられ、4K映像が脳により負担の小さい映像であることが示唆された。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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