研究課題/領域番号 |
13450212
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
交通工学・国土計画
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
塚口 博司 立命館大学, 理工学部, 教授 (80127258)
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研究分担者 |
李 燕 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 講師 (30281504)
飯田 克弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (70222809)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 歩行者交通 / 歩行者経路選択モデル / 歩行者ITS / バリアフリー / 歩行時身体エネルギー消費 |
研究概要 |
本研究は経路選択行動等の歩行者の行動を分析し、これに基づいて歩行者ITSの高度化を図ろうとするものであり、以下の成果を得ることができた。 (1)歩行者の経路選択行動メカニズムの解明と経路選択行動モデルの構築 歩行者の経路選択行動に関して、a)歩行者は直進する傾向が強い、b)現在地点において直進方向と目的地点方向との挟角が小さい経路を選択する確率が高いという仮説を設定し、これを検証して歩行者の経路選択モデルを構築した。 (2)歩行者交通分析用の街路ネットワークデータ作成システムの構築 歩行者の経路選択行動を分析するためには、詳細な街路ネットワークデータが不可欠であるが、細街路も含めた街路ネットワークデータを作成するには多大の労力を要し容易でない。そこで、簡単に入手できる地図画像を用いて、歩行者交通分析用の街路ネットワークデータを作成するシステムを開発した。 (3)歩行時の身体エネルギー消費からみた歩行者支援システムの評価 歩行行動に関しては、従来は身体エネルギー消費量を直接分析することがほとんどなかったが、本研究では、実際の交通場面における歩行時の身体エネルギー消費量を測定し、これに基づいて歩行者空間評価を行うことを提案し、これを用いて歩行者支援システムの導入効果を定量的に示した。 (4)車イス利用者等からみた歩行者空間評価 交通空間におけるバリアフリー化には、視覚障害者はじめ、種々の属性の歩行者を対象としたきめ細かな施策が必要となるが、本研究では、街路空間整備の面から見て、最も条件が厳しいと思われる車イス利用者等を対象として、歩行者空間評価手法を提案した。 (5)歩行者ITSの高度化に対する検討 歩行者への適切な情報提供は、歩行者空間を有効に活用するために非常に重要な役割を果たすと考えられるが、現時点における歩行者ITSは必ずしも歩行者の行動特性を十分に考慮したものとはなっていない。本研究では、上記の知見を用いて歩行者ITSを高度化する方向性を示した。
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