研究課題/領域番号 |
13450220
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
谷川 恭雄 名古屋大学, 環境学研究科・都市環境学専攻, 教授 (70023182)
|
研究分担者 |
黒川 善幸 名古屋大学, 環境学研究科・都市環境学専攻, 助手 (50242839)
森 博嗣 名古屋大学, 環境学研究科・都市環境学専攻, 助教授 (80157867)
|
キーワード | 構成則 / 降伏値 / 塑性粘度 / 圧力依存性 / せん断ひずみ依存性 / 経時変化 / 骨材形状 / 粘塑性サスペンション要素法 |
研究概要 |
本研究課題の目的は、フレッシュコンクリートの流動シミュレーション方法の確立にあり、レオロジー物性の評価方法、構成モデルの提案、各種流動解析技術の開発とその利用方法などに関する一連の研究を実施することにある。本年度は、以下の研究を行った。 1.降伏値の圧力依存性・せん断ひずみ依存性・経時変化モデルの提案 フレッシュコンクリートの流動シミュレーションにあたっては、主にビンガムモデルが構成則に用いられており、そのパラメータである降伏値と塑性粘度は一定値を保つものとされてきた。本年度の研究では、その圧力依存性・せん断ひずみ依存性・経時変化に関して、それぞれ詳細な検討を理論的・実験的に行い、これらを表現する詳細モデルの提案を行った。 2.細骨材・各種微粉末が流動性に与える影響の検討 フレッシュコンクリート・モルタルでは、複合材料であることに起因してレオロジー性状が複雑なものとなっている。本年度の研究では、固体相である細骨材や各種微粉末が降伏値に与える影響について実験的に検討を行った。その結果、細骨材の直接接触よりもマトリックスペーストの変形抵抗性の変化の影響が大きく、また、微粉末に含まれるガラス質の増加が降伏値の増加の原因となることが明らかとなった。 3.粗骨材形状の影響を考慮した粘塑性サスペンション要素法による流動解析 従来の粘塑生サスペンション要素法では、粗骨材を節点、モルタルをサスペンション要素にモデル化することで、解析を行ってきた。そのため、粗骨材は球形であることが大前提となっていた。本年度の研究では、粗骨材要素を設けて複数の節点を連結することで、細長形や三角形に粗骨材をモデル化した流動解析を行った。Lフロー試験の2次元シミュレーションの結果、粗骨材の形状の影響が確認され、降伏値や塑性粘度の小さい試料ほどその影響を大きく受けることが明らかとなった。
|