研究分担者 |
佐々木 隆 岩手県立大学, 盛岡短期大学部, 教授 (30301849)
池田 耕一 国立公衆衛生院, 建築衛生学部, 部長 (90100057)
持田 灯 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00183658)
野崎 淳夫 東北文化学園大学, 科学技術学部, 助教授 (80316447)
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研究概要 |
本研究は,平成13年度から15年度の3年間の継続である。2年目である本年度の研究実績は以下の通りである。 1.PFT法に関する精度の検証:東北大学構内に設置されている換気実験棟を用いてPFT法の精度検証のための実験を行った。 2.実測調査結果:東北(寒冷地)12件,関東(首都圏)4件,九州(温暖地)7件の計23件を対象とし実測調査を行った。東北の調査結果は以下の通りである。 (1)ホルムアルデヒドの気中濃度は,全ての住宅で指針値を下回っていたが,TVOCでは暫定目標値を下回っていた住宅は全体の4分の3である。 (2)気中濃度と壁体内の汚染質濃度,壁・床からの汚染質発生量の関係を示し,物質ごとに汚染質の発生源を推定した。 (3)汚染質濃度と換気量の関係から,換気回数が大きいほど濃度も低くなる傾向がみられた。 3.実測調査結果の事例分析:東北の1件の住宅について,換気量測定法についての検討を行った。検討結果を以下にまとめる。 (1)排気口風量,一定濃度法,PFT法のいずれの測定法を用いても換気回数は0.50回/hを上回っており,2Fの外気導入量は1Fよりも小さかった。 (2)住宅全体の排気口風量と一定濃度法による外気導入量の測定結果はほぼ一致していたが,PFT法の測定結果はやや大きかった。 (3)排気口風量,一定濃度法による外気導入量,PFT法による換気量の測定結果は,それぞれ測定原理や測定条件が異なるので,それらの特徴を把握した上で評価する必要がある。
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