研究課題
基盤研究(B)
この「ヘルスケア構築環境に関する地球的展望に関する研究」は、GUPHA(Global University Programs in Healthcare Architecture/ヘルスケア建築におけるグローバルな大学間プログラム)と呼ばれる、新しい国際的組織における3年間のプロジェクトの成果である。このプロジェクトでは、対面的コミュニケーションと同様に、インターネットをコミュニケーションツールとして活用して、新しい組織を形成した。現在、GUPHAに登録しているメンバーは32カ国、126名、72の大学や企業におよぶ。本研究ではこれら様々な世代の、国際的かつ多分野にわたるメンバーによる、論文や数回にわたるミーティングの成果をまとめている。本研究は「GUPHAとは何か?」「活動の経緯」「GUPHAの対象範囲」「2050年のグローバル・ホスピタル」「結論-将来を考える上での要点-」の全5章で成り立っている。はじめにGUPHAの組織とこれまでの活動について解説し、様々な文献やGUPHAフォーラムにおける討論をベースにGUPHAの将来観測を行った。続く「2050年のグローバル・ホスピタル」は本レポートの主体を形成する。ヘルスケア建築についての将来予測の可能性について概観を行ったあと、「歴史的展望」「世界の人口」「技術の発展」「成長と変化」「癒しの環境」の5つのカテゴリーについて考察し、引き続いて「日本の状況」について解説した。結論として、「将来を考える上での要点」を述べた。これは「連携/多様」「持続/柔軟」「環境/自然」「自立/自律」「安全/安心」の5つのセクションに分かれている。これらの討論は限られた情報、時間、人的資源の中で行われたため、より広範で普遍的な結論を得るには、引き続き討論を重ねることが必要であると思われる。それゆえ本報告は、この長い過程における中間成果物として位置づけている。
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