研究分担者 |
安藤 新二 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (40222781)
大友 季哉 熊本大学, 高エネルギー加速器機構物質構造科学研究所, 助手 (90270397)
西田 稔 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90183540)
三浦 秀士 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (30117254)
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研究概要 |
(1)金属-金属系のLa_<55>Al_<25>Ni_<20>とZr_<65>Al_<10>Ni_<10>Cu_<15>,金属-半金属系のPd_<40>Ni_<40>P_<20>とPt_<60>Ni_5P_<25>の過冷却液体の粘性の温度と歪速度依存性の構成式を求めることができた。粘性の歪速度依存性における拡張指数係数βを比較すると、金属系過冷却液体は0.82〜0.9であり、高分子などに比べて低いことがわかった。このことから金属系過冷却液体は高分子などに比べて構造の均一性が高い液体であることがわかった。 (2)金属系過冷却液体のフラジリテイーは、金属-半金属系のPd_<40>Ni_<40>P_<20>で54,Pt_<60>Ni_5P_<25>で46,金属-金属系のLa_<55>Al_<25>Ni_<20>で35,Zr_<65>Al_<10>Ni_<10>Cu_<15>で30であった。金属-半金属系過冷却液体の方が、金属-金属系過冷却液体に比べてフラジャイルな液体であることがわかった。金属系過冷却液体のフラジリテイーは、ストロングな液体であるSiO_2とフラジャイルな液体である高分子(o-terphenyl)との中間に位置することがわかった。また、金属系過冷却液体のフラジリテイーはGe_<10>As_<10>Se_<80>やNaO-2SiO_2やB_2O_3に近いフラジリテイーを持つことがわかった。 (3)平衡粘性、すなわちニュートン粘性の温度依存性は、ガラス遷移温度近傍あるいは融点近傍の片方に対して有名なVogel-Fulcher-Tammannの式で記述できるが、ガラス遷移温度近傍から融点に至る広い温度範囲の記述はVogel-Fulcher-Tammannの式では不可能であり、自由体積モデルから求めたCohen-Grestの式で上手く記述できることが分かった。
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