研究課題/領域番号 |
13450265
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
近藤 建一 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (50111670)
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研究分担者 |
弘中 陽一郎 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (20293061)
中村 一隆 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助教授 (20302979)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 時間分解X線回折 / フェムト秒レーザー / パルスX線 / ポンプ・プローブ法 / ダイナミクス / 構造転移 |
研究概要 |
本研究では、フェムト秒ハイパワーレーザーを用いたポンプ・プローブ型ピコ秒時間分解パルスX線回折法を幾つかの温度・圧力誘起相転移物質に応用し、その相転移過程の結晶ひずみ変化と結晶構造変化をピコ秒時間分解で追跡することにより、結晶構造相転移のダイナミクスに対して新しい知見を加え、相転移モデルの構築を試みることを目的として研究を行った。フェムト秒レーザー光を真空チャンバー内で銅円盤に集光してX線を発生させ、Be窓を通して大気中に導きだし、平板資料をゴニオに設置し、検出器として液体窒素冷却CCDを設置して、回折X線の検出を行った。一方、パルス圧縮前の300psビームを分岐して、適当な光学遅延回路を介して試料に3.3GW/cm^2で照射し、試料の光学的な励起を行った。シリコン単結晶を試料として、ピコ秒レーザー光の吸収に伴う結晶格子のひずみ変化を10psの分解能で1000psの遅延時間まで時間分解測定することができた。レーザーエネルギーが物質内へ吸収・拡散する過程にともなう格子膨張と音響フォノン伝搬過程として明らかにすることが出来た。特に14年度は発生したレーザー誘起パルスX線を有効に利用するために、ヨハンソン湾曲結晶を用いたX線集光光学系を製作した。このX線集光系を用いることにより、約100ミクロンのスポットにX線を集光することが出来、約400倍の強度増強を行うことが出来た。微小位置において約4度の回折角度を一度に計測できるX線回折系を構築できた。これを用いることで、強誘電体PZTのエピタキシャル成長膜のX線回折が可能になり印可電圧に応答した結晶格子歪みを観測することが出来た。
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