研究概要 |
従来行われていた液相からのセラミックスパターニングでは、粒子あるいは前駆体を基板上に所定のパターンに並べた後に焼成して熱分解、あるいは焼き付けを行っていた。これに対して本研究では溶液中に基材を入れ、その界面を局部励起することにより結晶性のセラミックスの合成と固定化を同時に(in-situまたはon-situで)起こさせることが特色である。この方法の開発は本研究が初めて実現したもので、現在発表中であるが、世界中から注目されている。特にこの方法は省エネルギー、省資源さらに省廃棄物、省排熱の底環境負荷プロセスであり、将来の材料プロセスとして極めて有望と考えられている。 本研究で成功した例を以下に示す。 a)界面電気化学法によるLiCoO_2膜の直接パターニング: Li溶液とCo溶液を多孔性の膜を界し、そこに通電励起して反応させることはよりLiCoO_2膜をつける。120℃で紙上に作製が可能となった。 b)インクジェット反応法によるCdS, PbSなどの直接パターニング: 二つの溶液を多孔性の紙や布上で反応させて合成と同時にパターニングを行うことにより、高温焼成を全く必要としないセラミックスのパターニング法を達成した。 c)レーザー励起パターニングによるBaTiO_3, SrTiO_3, あるいはTiO_2パターンの直接作製: Ba溶液中におけるTi基板の局部励起によるBaTiO_3の直接パターン化に成功した。
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