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2002 年度 実績報告書

顕微イメージングシステムの応用による水素吸蔵合金組成の最適化

研究課題

研究課題/領域番号 13450280
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

斎藤 英之  室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (00235061)

キーワード水素吸蔵合金 / トリチウム / チタン / クロム / イメージングプレート
研究概要

今年度はBCC/Laves二相型Ti-Cr合金を試料として用い,水素濃度分布におよぼす試料組成および熱処理の影響を調べた.この合金中の水素濃度分布はトリチウムラジオルミノグラフ法による水素マッピング像観察から定量的に測定した.X線顕微鏡により試料構成元素のマッピング像を観察するとともに走査型電子顕微鏡により試料の微細組織を観察し,水素分布と試料構成元素の分布および微細組織との関係を調べた.また,X線回折法により結晶構造を調べた.
用いた試料はTi_<50>Cr_<50>合金,Ti_<40>Cr_<60>合金およびTi_<30>Cr_<70>合金である.試料はすべてBCC相とLaves相の2相が共存しているが,熱処理温度を高くすることにより,Ti_<50>Cr_<50>合金およびTi_<30>Cr_<70>合金において,ほぼBCC単相の試料が得られた.試料中の水素濃度は,局所的な試料組成の違いに敏感であり,また微細組織にも依存した.電解チャージ法により水素を添加した場合,水素濃度はTi_<40>Cr_<60>合金,Ti_<30>Cr_<70>合金,Ti_<50>Cr_<50>合金の順に高くなった.Ti_<40>Cr_<60>合金の電解液中における初期活性化特性は良好と考えられた.試料に添加する水素量が少ない場合,水素はLaves相中に多く存在するが,添加水素量が増大するにつれて水素はBCC相中に多く存在するようになった.これから,主として水素を吸蔵するのはBCC相であることが明らかにされた.特に,ほぼBCC単相としたTi_<50>Cr_<50>合金では,適切な熱処理を施すことにより3.5 mass%もの水素吸蔵量を示すことがわかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Homma: "Hydrogenation Behavior in Ti-Cr Alloys with Compositions Around TiCr_2 Laves Phase"Materials Transactions. 43巻11号. 2741-2747 (2002)

  • [文献書誌] H.Homma: "Effect of Laves Phase on Hydrogen Behavior in V-Zr-Ti-Ni Hydrogen Absorption Alloys"Materials Transactions. 43巻5号. 1110-1114 (2002)

  • [文献書誌] H.Saitoh: "Observation of Tritium Distribution in Pure Vanadium and V-5 mass% Fe Alloy by Tritium Radioluminography"Fusion Science and Technology. 41巻3号. 536-541 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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