研究概要 |
電極材料として多用されつつある、オブラートタイプ、球状のグラファイト微粒子およびカーボンナノチューブを各種粘度の媒体中に分散させ、調製した固液分散スラリーについて、その粒径分布(レーザー回折式粒度分布計(堀場LA920型,現有)および動的光散乱計(大塚電子型,現有))、レオロジー特性、粒子形状を測定した。我々の提案している分散系レオロジーモデルは、ナノ微粒子の形成するクラスターの内部に含まれる一次粒子の個数,nと一次粒子間の結合エネルギーをレオロジーパラメータとしているが、SEM観察結果から得られる非球形度を用いてモデル定数である一次粒子の粒子間結合エネルギーを実験的に決定し、レオロジー予測の基礎データを得た。 一方、PEFCの電極成型は大掛かりなコーティング装置が必要なので、本研究では基礎研究として、定量フィーダーより供給されるグラファイトスラリーを二次元ダクトより吐出させ、出口で瞬間冷凍させる方式と、平板間のスクィーズ流れを生成させ流動途中で瞬間凍結させる方式の二種類の実験装置を設計製作した。現在、凍結試料を凍結切片ミクロトームにより薄片とし、クライオSEMにより観察している。得られた画像の局所分散性評価とモデル予測値との比較を行は次年度に実施する予定である。 PEFCの電極膜コーティング装置内における局所分散性を評価するシミュレーションを実施しているが、プログラム作成段階であり、未だ結果は得られていない。
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