研究課題/領域番号 |
13450331
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮本 明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50093076)
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研究分担者 |
高見 誠一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40311550)
久保 百司 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90241538)
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キーワード | 高速化量子分子動力学法 / 担体 / 助触媒 / コンビナトリアル / スクリーニング / メタノール合成触媒 / 燃料電池 / Fischev-Tropsh合成触媒 |
研究概要 |
地球規模・地域規模での様々な環境問題は我々人類が早急に解決すべき最も重要な社会問題の一つである。環境問題対策において触媒の果たす役割は大きく、環境触媒の開発は環境調和型の省資源・省エネルギープロセスの実現、クリーンな環境創生などに結びつくキーテクノロジーとして多様な展開が期待されている。一方、最近研究代表者らは、コンビナトリアルケミストリーの概念を計算化学に導入した「コンビナトリアル計算化学」という新しいコンセプトを提案し、実質的に役に立つ計算化学による触媒材料の高速スクリーニングを実現してきた。さらに、研究代表者らは担体や助触媒を含む数百〜数千原子という大規模計算に適した高速化量子分子動力学計算プログラムの開発に成功し、従来の方法に比較し約5000倍の高速計算を実現した。 そこで、本研究では上記の高速化量子分子動力学プログラムなどを活用し、担体、助触媒を含む触媒材料の高速スクリーニングを実現することを目的とした。メタノール合成触媒として有名なCu/ZnOにコンビナトリアル計算化学を応用し、助触媒としてAl_2O_3、Ga_2O_3、Sc_2O_3などを加えると活性が上がることを理論的に明らかにした。これらの結果は実験結果とよく一致する。さらに、CO被毒が問題となっている燃料電池用Pt触媒においては、Mo、Ir、Cr、Pdを加えることがCO被毒の低減に有効であることを予測した。さらに、Fischer-Tropsh合成触媒であるFe触媒においては、Moの添加が活性向上に最適であることを予測した。
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