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2002 年度 実績報告書

イオニクス素子を志向した人工イオンチャネルの合成と機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 13450372
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

小夫家 芳明  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (80026195)

研究分担者 小川 和也  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助手 (50335486)
佐竹 彰治  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助手 (00277831)
釘宮 愼一  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (60183795)
キーワードイオンチャネル / 分子デバイス / オリゴペプチド / 電位依存性 / グラミシジン
研究概要

2種類の電位依存性人工イオンチャネルを合成することに成功した。末端にアミノ基とカルボキシル基を有する12残基ペプチドNH_3^+-L-Ala-D-Leu-L-Ala-D-Val-L-Val-D-Val-L-Trp-D-Leu-L-Trp-D-Leu-L-Trp-D-Leu-CO_2^-(1)と15残基ペプチドNH_3^+-L-Val-Gly-L-Ala-D-Leu-L-Ala-D-val-L-val-D-val-L-Trp-D-Leu-L-Trp-D-Leu-L-Trp-D-Leu-L-Trp-CO_2^-(2)を固相合成法によって合成し、500mM KClの対称溶液条件下で平面脂質2分子膜法によってイオンチャネル特性を評価した。12残基ペプチド1からなるイオンチャネルは安定なシングルイオンチャネル特性を示し、印加電圧を変化させることによって開確率が変化するという電位依存性が観測された。すなわち、あるチャネルでは高い正の印加電圧をかけると開確率が上昇し、別のチャネルでは高い負の印加電圧をかけると開確率が上昇する現象がみられ、この正負の向きについてはランダムであった。一方、15残基ペプチド2では電位依存性のマルチイオンチャネルが観測された。2によって構成されるマルチイオンチャネルの単位時間あたりの総電流量と印加電圧の関係を調べたところ、高印加電圧のするに従って総電流量が非線形的に増大することがわかった。2つのペプチドはグラミシジンと異なり両末端に正・負の電荷を持っている点が特長であり、オリゴペプチド長とイオンチャネル活性度との関係から膜中で伸長した構造をとり、それが複数自己集合することによってイオンチャネルを形成しているものと考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masakazu Mitsunaga: "Voltage-dependent ion channels formed by dodeca-and pentadecaoligopeptides with two charged terminal groups"Journal of Supramolecular Chemistry. (in press). (2003)

  • [文献書誌] Chigusa Goto: "Artificial Ion Channels Showing Rectified Current Behavior"J. Am. Chem. Soc.. 123(49). 12152-12159 (2001)

  • [文献書誌] Yoshiaki Kobuke: "Transmembrane Ion Channels Constructed of Cholic Acid Derivatives"J. Org. Chem.. 66(15). 5094-5101 (2001)

  • [文献書誌] 小夫家 芳明: ""生体内のアルカリ、アルカリ土類金属イオンの役割" 生物無機化学"増田秀樹編 三共出版(印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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