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2003 年度 実績報告書

キラルアシルイミニウムイオンの創成

研究課題

研究課題/領域番号 13450375
研究機関長崎大学

研究代表者

松村 功啓  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60026309)

研究分担者 真木 俊英  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (10291535)
尾野村 治  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (60304961)
キーワードイミニウムイオン / 電極酸化 / α-アミノ酸 / 不斉記憶 / ピロリジン / ピペリジン
研究概要

光学活性含窒素有機化合物,中でもα位炭素がキラルなα位置換ピペリジンやピロリジンは医薬品に数多く用いられており,その高選択的合成法の開拓は極めて重要である.一方,本研究代表者らは,既にα-アミノ酸の電極酸化を利用したアシルイミニウムイオンの創成法とそのキラルバージョンを開拓している。しかし,キラルα-アミノ酸からキラルアシルイミニウムイオンへの変換(不斉記憶)において選択性の問題が残っていた.そこで15年度は,このイミニウムイオン創成の効率性に及ぼす各種影響因子の解明を行った。成果は以下のようにまとめられる。(1)不斉記憶に及ぼす構造効果:N-保護基がo-フェニルベンゾイル基,母核が立体的にバルキーであれば最高83〜91%ee,ピロリジン核のように母核がバルキーでなくN-保護基がバルキーなときには46%ee程度,母核がバルキーであってもN-保護基がバルキーで無いときには0%eeになることを見いだした.また,L-プロリン誘導体のカルボキシル基を還元して得られるβ-ヒドロキシアミンを電極酸化すると炭素間結合開裂反応が起こったが,その生成物のN,O-アセタールでも高い不斉記憶現象が観測された.(2)不斉ルイス酸触媒と活性メチレン化合物との組み合わせによるイミニウムイオンへの触媒的不斉炭素間結合形成反応:光学活性ビスオキサゾリンと銅(II)からなる不斉触媒はマロン酸ジメチルと動的錯体動的錯体を形成させ,これとプロキチルなN-アシルピペリジニウムイオンを反応させるとピペリジン環α位でエナシチオ選択的に炭素間結合形成できることがわかった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yoshihiro Matsumura: "Indium-mediated naclbophilic substitution reaction of β,α-un-saturated α-methoxypiperidine derivatives in water"Tetrahedron dett.. 44(29). 5519-5522 (2003)

  • [文献書誌] Yoshihiro Matsumura: "Enantioselective substitution of N-acylated α-amino acids by electrochemical oxidation"Electrochim Acta. 48(20-22). 2957-2966 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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