研究課題/領域番号 |
13450382
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
白井 正充 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (00081331)
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研究分担者 |
岡村 晴之 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (10316010)
陶山 寛志 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (90305649)
角岡 正弘 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (50081328)
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キーワード | 感光性高分子 / 光架橋高分子 / 高分子の熱分解 / 光酸発生剤 / エポキシ樹脂 / ネガ型フォトレジスト |
研究概要 |
環境負荷の少ない光架橋性ポリマーを開発する観点から、光により架橋・硬化するが使用後適当な温度で加熱すると、一度溶剤に不溶になったものが再度溶剤に可溶になり、容易に除去できるポリマーを開発する事を目的として本研究を行った。架橋ユニットとしてのエポキシ基と、熱分解ユニットとしての三級のカルボン酸エステルを一つの分子中に含むメタクリル型モノマー(MOBH)を、メタクリロイルクロリドとα-テルピネオールを原料として合成した。MOBHと種々のアクリルモノマーのと共重合で目的のポリマーを得た。これらのポリマーに光酸発生剤を添加し、254nm光を照射すると効率よく架橋・硬化し、溶剤に不溶になる事がわかった。架橋効率は光照射後の低温(〜60℃)での加熱により、上昇した。これら架橋・硬化したものを高温(90-180℃)で抑熱すると、架橋サイトが解裂し、ポリマーは溶剤に再度溶解することがわかった。再溶解のために必要な加熱温度はポリマーの共重合組成や共重合モノマーの種類、また光酸発生剤の種類に強く依存することが分かった。 三級のカルボン酸エステルユニットを持つ種々のジエポキシ化合物を新規に合成し、熱分解型架橋剤としての利用を検討した。これらの架橋剤とポリビニルフェノール(PVP)とのブレンドに光酸発生剤を添加し、光照射すると効率よく架橋・硬化し、溶剤に不溶になる事がわかった。この系においても、架橋効率は光照射後の低温での加熱により、上昇した。架橋・硬化した樹脂を高温で加熱すると、ポリマーは溶剤に再度溶解することがわかった。この系においても、再溶解のために必要な加熱温度は、架橋剤の構造やPVPと架橋剤の比、また光酸発生剤の種類に強く依存することが分かった。
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