• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

新規の光機能性カリックスアレーン誘導体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 13450385
研究機関神奈川大学

研究代表者

西久保 忠臣  神奈川大学, 工学部, 教授 (20120967)

キーワードカリックスアレーン / ノルボルナジエン / クアドリシクラン / 光異性化反応 / 屈折率変化 / p-メチルカリックス[6]アレーン / tert-ブチルカリックス[8]アレーン / C-メチルカリックス[4]レゾルシンアレーン
研究概要

本研究では、NBD骨格を有するCA誘導体類を合成し、その光反応特性および屈折率変化について検討した。p-メチルカリックス[6]アレーン(MCA)とエピブロモヒドリンとの反応により、エポキシ基を有するCA誘導体、MCA-Glyを50%の収率で得た。次に、MCA-Glyと3-フェニル-2,5-ノルボルナジエン-2-カルボン酸(PNC)との付加反応によりNBD残基を有するMCA誘導体、MCA-NBDをエステル化率80%、収率60%で得られた。同様にして、NBD残基を有するtert-ブチルカリックス[8]アレーン(BCA)とC-メチルカリックス[4]レゾルシンアレーン(CRA(C_1))誘導体類BCA-NBD、CRA(C_1)-NBDを、それぞれのエステル化率85%、81%、収率54%、40%で得られた。次に、MCA-NBD、BCA-NBD、CRA(C_1)-NBDの光異性化反応を,それぞれのフィルム状態や、光源として500-WXeランプ[光量:2.0mW/cm^2(313nm)]を用いて、約5分間の光照射で行った。その結果、異性化反応が100%進行することが判明した。さらに、光照射前後の屈折率をエリプソメーターにより測定した結果、それらの屈折率変化は0.028〜0.049と非常に高い値を示すことが判明した。その中で、CRA(C_1)-NBDの場合が最も大きな屈折率変化を示した。さらに、より大きな屈折率変化材料の合成を目的として、C-4-ヒドロキシフェニル・カリックス[4]レゾルシンアレーン(CRA(C_<ph>))をレゾルシノールとp-ヒドロキシフェニルベンズアルデヒドとの反応により収率61%で合成した。同様にして、NBD骨格を有する誘導体CRA(C_<ph>)-NBDをエステル化率86%、収率40%で得た。さらに、CRA(C_<ph>)-NBDの光異性化反応は速やかに進行し、対応するQC骨格を有する誘導体CRA(C_<ph>)-QCが定量的に得られることが判明し、その屈折率変化の値は0.061と非常に大きいことが判明した。このことは、一分子内により多くの光異性化反応性基を導入すると、より大きな屈折率変化を有することが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Kudo, T.Kurakata, M.Sasaki, T.Nidshikubo: "Synthesis of polyesters by the polyaddition of bis(oxetane)s with active di(ester)s"Journal of Polymer Science, Part6 A : Polymer Chemistry. 42(6). 1528-1536 (2004)

  • [文献書誌] Y.Konno, H.Suzuki, H.Kudo, A.Kameyama, T.Nishikubo: "Synthesis and Properties of fluorine-containing poly (ether)s with pendant hydroxyl groups by the polyaddition of bis(oxetnae)s and bisphenol AF"Polymer Journal. 36(2). 114-122 (2004)

  • [文献書誌] T.Ngai, I.Takahashi, T.Nishikubo: "Synthesis of New Donor-Acceptor norbornadiene Derivatives"Chemistry Letters. 32(8). 754-755 (2004)

  • [文献書誌] T.Yashiro, T.Saitohu, A.Kameyama, T.Nishikubo: "Novel Synthesis of reactive polycarbonates with pendant chloromethyl groups by the polyaddition of bis (oxetane)s with 2,2'-bis[(4-chloroformyl) oxyphenyl] propane"Journal of Polymer Science, Part6 A : Polymer Chemistry. 41(15). 2304-2311 (2003)

  • [文献書誌] H.Kudo, K.Ueda, N.Sano, T.Nishikubo: "Synthesis of polyesters with pendant oxetane groups by the chemoselective alternating copolymerization of 3-ethyl-3-(glycidyloxymethyl)oxctane with calboxylic anhydride and its photochemical rcaction"Journal of Polymer Science, Part6 A : Polymer Chemistry. 41(13). 1952-1961 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi