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2001 年度 実績報告書

DNAの脂質ナノチューブ電気泳動

研究課題

研究課題/領域番号 13450386
研究機関東京大学

研究代表者

早川 禮之助  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00011106)

研究分担者 古澤 浩  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20282684)
木村 康之  東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (00225070)
キーワード脂質 / ナノチューブ / DNA / 電気泳動 / マイクロマニピュレータ / 配向 / 顕微鏡観察 / ビデオ強化
研究概要

本研究では、一定の内径をもつ脂質ナノチューブ(糖脂質の自発的集積化により生成される、内径が10nm程度の長いシリンダー状集合体)をマトリックスとした、DNAの電気泳動に関する基礎的知見を得ることを目指している初年度である本年度は、脂質ナノチューブやDNAの光学顕微鏡による直接観察、ならびに、ナノチューブを電気泳動用マイクロチップ(マイクロスケールの流路を有するガラス基板)上の微小溝に固定配列を行った。
まず最初に、ナノスケルオーダの脂質ナノチューブやDNAを光学顕微鏡上で可視化できるようなシステムの開発を行った。具体的には、電気増幅回路と画像解析ボード(三啓・C5510 ARGUS-20s)を顕微鏡に付置することで、ビデオ強化顕微鏡システムを構築した。これにより、一本の脂質チューブやDNA鎖をモニター上で識別することが可能となった。
この観察により、脂質ナノチューブが、mm程度の持続長、および、水溶液中での糖表面同士の選択吸着性を有することが明らかになっている。従って、ミクロンスケールの試料注入口および展開場を用いることで、脂質チューブの配向・凝縮の物理的誘導が可能となるものと期待される。そこでさらに、エッペンドルフ社製のマイクロインジェクターシステムを用いた、脂質ナノチューブの配列固定法の検討を行った。その結果、注射針をXYZの3軸方向に精密制御した上で、500nm程度の針先から空気圧でチューブ溶液を押し出すことが可能なこのシステムを用いて、チューブの濃厚溶液を0.1mm程度の溝を持つ電気泳動チップ内に導入すると、溝に沿って脂質ナノチューブが配向した上で充填されることが確認された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Y.Kimura, N.Kobayashi, R.Hayakawa: "Electro-optic response of a ferroelectric liquid crystal in thick free-standing films"Physical Review E. 6401. art no.011705 (2001)

  • [文献書誌] O.Mizuno, Y.Kimura, R.Hayakawa: "Electrophovetic micronheology inadilute lamellar phase of a nonionic sarfactant"Physical Preview Letters. 8708. art no.088104 (2001)

  • [文献書誌] A.Fukagawa, H.Frusawa, K.Ito, R.Hayakawa: "Divalent counterion effect on the electrostatic persistence length of polyelectrolyte chains"Japanese Journal of Applied Physics 2. 40. L894-L896 (2001)

  • [文献書誌] T.Tazawa, Y.Kimura, R.Hayakawa: "Electrooptical response in free standing films of ferroelectric liquid crystals"Molecular Crystals and Liquid Crystals. 367. 3175-3182 (2001)

  • [文献書誌] Y.Kimura, H.Isono, R.Hayakawa: "Critical behavior of nonlinear permittivity in the smectic-A phase of chiral liquid crystals"Physical Review E. 6406. art no.060701 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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