研究課題/領域番号 |
13450393
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 千歳科学技術大学 |
研究代表者 |
雀部 博之 千歳科学技術大学, 光科学部, 教授 (20015126)
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研究分担者 |
和田 達夫 理化学研究所, 超分子科学研究室, 主任研究員 (60175148)
堀之内 英 千歳科学技術大学, 光科学部, 講師 (20305957)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | モノリシックフォトリフラクティブ材料 / アクセプター置換カルバゾール / 配向緩和 / 波面補正 / 角度多重ホログラム / 連想想起光メモリ / カルパゾール置換ポリアセチレン / キャリヤ移動度 |
研究概要 |
アクセプター置換カルバゾールが光導電性と電気光学応答を示す多機能性クロモフォアであることを利用し、単一成分でフォトリフラクティブ効果を示すモノリシックフォトリフラクティブポリマーを開発した。その中でも2次非線形光学色素を側鎖に有し、アクセプター置換カルバゾールを主鎖に有する主鎖・側鎖型フォトリフラクティブポリマーが効率および安定性ともに高い性能を示した。このポリマーの分極及び脱分極に伴う緩和挙動を電気光学応答及び熱刺激電流の測定から検討した。その結果、屈折率変化は再配向ではなく電気光学効果によるものであること及び配向の安定性がフォトリフラクティブ効果の安定性に寄与していることを明らかにした。 モノリシックなカルバゾールトリマーによる画像処理実験を行った。フォトリフラクティブ材料の位相共役鏡としての性質を利用して波面補正の実験を行ったところ、歪んだ画像から原画像を復元できた。また、4光波混合によるホログラム記録において、回折効率が入射角度に強く依存することを利用して角度多重ホログラム記録を行い、記録・再生に成功した。さらに、角度多重記録されたホログラムに記録画像の部分画像を入射したところ、記録した原画像を再生することができ、連想想起光メモリの機能を確認した。 フォトリフラクティブ効果の高速応答化には空間電荷の移動の高速化が効果的である。そこで移動度の増大を目指し、共役系を拡張した置換ポリアセチレンCzPAを開発した。機能分離型のサンプル(ITO/CzPA/TiOPc/Au)を作製して移動度を求めたところ、PVKのホール移動度〜10^<-6>cm^2/Vsに対し、CzPAは〜10^<-4>cm^2/Vsと増大した。また、CzPAは電子もホールも同程度の移動度であった。主鎖・側鎖型構造に基づく両極性の電荷輸送特性を持つことが分かった。
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