研究課題/領域番号 |
13450403
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内藤 林 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20093437)
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研究分担者 |
谷澤 克治 海上技術安全研究所, 主任研究官
箕浦 宗彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30294044)
高木 健 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90183433)
木原 一 防衛大学校, 機械工学教室, 助手
野澤 和男 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10304023)
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キーワード | 粒子法 / 強非線形 / 波浪流体力 / 圧力 / 時空平均 / 力積 / 浮体の大振動幅動揺 |
研究概要 |
研究実績の概要 粒子法を船舶海洋工学分野に適用を考え、この手法の可能性を明らかにするために以下の点の研究を行い、それぞれ一定の成果を得ることができた。 1. 計算結果が他機関で実施されてきた結果と合致するか調査した結果、良く合致することを確認した。すなわち開発プログラムの信頼性を確認することができた。 2. ダム崩壊の実験を行い、流体の激しい挙動をビデオに撮影し、計算値と比較した。両者の一致度は極めてよかった。 粒子法がダム崩壊のような強非線形な現象を計算で再現できることを計算、実験の両面から確認した。 3. 工学的な観点からは構造物に働く流体の力を求めることが重要である。粒子法は、流れ場は良く再現できるが力(or圧力)の計算値と実験値は良く合うかどうかについては、十分検討されていない。 甲板上に置かれた構造物に働く衝撃波動を求める目的のため、前記のダム崩壊モデルと構造物を組み合わせた場合の構造物に働く力の計算と実験を実施した。 4. 計算された力として、激しく変動している結果が得られた。この変動は物理的な意味はなく、空間的時間的に計算された力の平均化操作が必要である。平均化された力は実験値を良く説明するものであった。 更に力積を求め、両者を比較したところその一致度は極めて良好であった。すなわち、構造物などに働く非線形流体力を粒子法によって求めることが可能であることを確認した。 5. 粒子法の計算量は非常に多いため、計算の高速化の努力が必要である。今回試みた手法によって従来の結果より10倍近い高速化を実現することができた。 6. 今年度の研究結果から、粒子法を使い船舶海洋工学分野のみならず未解決な他分野の多くの問題を明らかにする基盤を造ることができた。
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