| 研究概要 |
本年度は以下の項目に関して検討を実施した.
1)構造物の疲労き裂成長予測のためには,疲労き裂が発生しやすい溶接止端部などの応力集中部における応力分布算定(板厚方向分布)が不可欠であるが,ソリッド要素による三次元FEM解析を適用して計算するのは多大な労力を有するため,これを簡潔にかつ必要な精度を保てる解法を開発した.すなわち,シェル要素による解析結果から板厚内の応力分布を推定する手法を開発した.
2)過去に実施された構造要素試験片を用いた実験結果も参照し,多数箇所から発生する表面き裂形状のアスペクト比変化を与える手法を導いた.そしてこの手法を,研究代表者らが開発中の疲労き裂成長シミュレーションプログラムFLARPに導入するためのアルゴリズムを構築し,き裂成長シミュレーションを実施した.その結果,ここで提案している表面き裂形状のアスペクト比変化予測手法の妥当性を確認した.
3)腐食疲労シミュレーションのためのアルゴリズムを構築した.
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