研究課題/領域番号 |
13450416
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
青木 謙治 京都大学, 工学研究科, 教授 (80314227)
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研究分担者 |
水戸 義忠 京都大学, 工学研究科, 助手 (40229753)
新苗 正和 京都大学, 工学研究科, 助手 (50228128)
菅野 強 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60026151)
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キーワード | 亀裂性岩盤 / 動的注入工法 / クロスホール透水試験 / 大深度地下 / グラウト効果 |
研究概要 |
亀裂性岩盤の透水特性、特に深部地下水の選択的な流動経路の検知手段としてのクロスホール透水試験は、複数のボーリング孔を用いて注水孔と観測孔との間の透水特性を明らかにするもので、岩盤内の微細亀裂群における卓越透水経路の緻密な同定とその水理特性の評価ができる技術である。本研究には、クロスホール透水試験装置を用いて加圧孔において水圧を動的に変化させ、その圧力変動を受信孔で捉え、計測データの処理に今回新規に開発する水圧トモグラフィー手法を用いた高精度3次元クロスホール透水試験法の確立の為に予備的な実験を原位置並びに室内において実施した。さらに今年度は大深度における亀裂性岩盤へのシーリング技術のうち、注入材として超微粒子のポルトランドセメント系注入材を用い、これを注入圧を動的に変化させながら亀裂内に充填する動的注入法の予備検討を行った。脈動発生装置を改良することで、より高い周波数の脈動発生が可能な現場注入システムを開発した。また、今年度に実施した原位置注入試験から、動的注入工法が静的注入工法に比べて、同一地山に対してより多くのグラウト材を短時間で注入できることを確認した。動的注入工法の特性として、今回追加試験を実施した2〜4Lu程度の岩盤に対しては10Hz程度の脈動が最適であること、振幅の大きさと注入効率の相関は低く、注入脈動圧の低圧部をより低くすることの方が効果的であること、静的注入終了後に動的注入を行った場合、更なる再注入効果のあることが明らかになった。
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